Blackmagic Designの発表によると、ブラジルのポストハウスO2 Postが80のDaVinci Resolveライセンスと3台のDaVinci Resolveを導入して、世界最大級のDaVinci Resolveワークフローを構築しているという。

O2 Postは、ブラジル最大のプロダクション/ポストプロダクション施設。映画、テレビ、コマーシャルの制作会社を含むO2ファミリーの一部だ。もともとはO2 Filmesの子会社として設立されたO2 Postは、現在100人以上のプロフェッショナルをスタッフとして抱え、サンパウロにある8,500平方メートルという巨大な制作スペースで、ブラジルのみならず世界中のあらゆる種類の制作を手掛けているという。今回の導入により、今後O2で制作されるすべてのプロジェクトにDaVinci Resolveが使用される。

現在も進行中であるDaVinci Resolveのインストールには、3部屋のDaVinci Resolveカラーコレクション室、MacおよびWindowsシステムで使用する77のDaVinci Resolveライセンスが含まれている。これらはすべて施設全体に及ぶSANで接続される。それぞれのプロジェクトごとに独自のデータベースがセットアップされ、1つのプロジェクトを最大40人のスタッフが同時に共有できる。さらに、O2 Postのすべてのクライアントはスタッフと同じSANに接続されているため、彼らはそれぞれのワークステーションでDaVinci Resolveを使用して同じファイルを開き、アップデートや再生を行うことができる。O2 Postのカラリスト、エディター、VFXアーティスト、プロデューサー、ディレクター、クライアントたちは、施設内のどこからでもDaVinci Resolveのファイルを確認して共同作業を行うことができる。

新しい設備の構築において設計・管理を担当しているO2 Postのジェネラルマネージャー、パウロ・バルセロス氏は次のようにコメントしている。

バルセロス氏:O2はデジタル撮影の先駆者でしたが、ポストプロダクション施設のソリューションは大規模なものであったため、デジタル作業にはあまりフィットせず、ワークフローが複雑になっていました。それが障害となり、作業を拡大する余地がほとんどなかったんです。実際にプロジェクトで作業しているアーティストであるか、カラーグレーディング室にいるか、レンダーしたファイルを誰かに送ってもらわない限り、カラーグレーディングを見ることはできませんでした。DaVinci Resolveをポストプロダクションワークフローの中心にし、すべてをMacでコントロールすることで、より優れた機能と共同作業が可能になり、以前のシステムよりも3倍も速いパフォーマンスが実現するんです。

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バルセロス氏:DaVinci Resolveを中心とした設備では、ポスプロ過程に関わる全員がカラーを確認できます。ビジュアルエフェクトのスーパーバイザー全員のシステムにDaVinci Resolve 11をインストールし、彼らが進行中のプロジェクトを見て、アクセスし、再生できるようにします。LUTの変換や書き出しは必要ありません。DaVinci Resolveを開いて、シーンを確認して承認するだけです。これは、変更の多いスポット広告を担当しているスーパーバイザーにとって非常に役立つ機能です。カラリストはプロジェクトをアップデートするだけで、スーパーバイザーは彼らのデスクから確認・承認できるんです。

これまでに、3部屋のカラーコレクション室と14のDaVinci Resolveソフトウェアがインストールされており、2015年末までに全80台のシステムへのインストールが完了する予定だ。