株式会社ソリトンシステムズの定番である、マルチ携帯電話回線を利用するライブ中継システム「Smart-telecaster」にHEVCコーデック対応の新しいモデルが加わった。

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InterBEE2014にて初めて一般公開された「Smart-telecaster Zao」は、カメラマウントできるトランスミッションボックスを刷新し、従来よりもコンパクトサイズ(123x160x46mm)の900gを実現。ハードウェアエンコード処理について今回、Smart-telecasterが採用しているVP8から高圧縮でありながら画像品質を保つH.265/HEVC形式(Main profile、Level1-4)にしたことで、従来よりも良い画質でのライブ中継が可能になった。それに、アダブティブビットレートに似た、独自RASCOWプロトコル(Real-time Auto Speed Control based-on Waterway model)と組み合せることで、揺らぎの大きい環境においても継続して安定した映像伝送を行えるという。映像フォーマットは最大フルHD(1920×1080、4:2:0、8ビット)まで、ビットレートは最大10Mpbs。オーディオエンコード形式はVorbis。通信暗号化はAES 256ビット。

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また、Zaoのレシーバ1台に対して最大4台のトランスミッションボックスに対応できる。つまり4カメラソース分のモニタリングを1つのユーザーインターフェイスで行える。Zaoのリリース時期は年度内。また従来シリーズと同様に、スマートフォンでコントロールできるアプリも発売と同時にリリースされる。

(山下香欧)