三脚を基本にペデスタルやクレーン、リモコンなどカメラサポートシステムや関連製品の充実を図ってきた平和精機工業は、「ALLEX」という新ブランドとともにスライダーを取り入れた新たなカメラサポートシステムを提案。今年はそのALLEXのシステムを更に充実させるべく、長短2種類のスライダーを参考出品した。

スライダーメーカーは不思議と三脚のメーカーと違うところが扱っていることが多く、いわば三脚の周辺機器的な感じになるため、色々な意味で三脚との一体感が乏しくなる。スライダーのメーカーにしてみれば特定の三脚に特化するのは得策ではなく汎用性を重視することになるわけで、デザイン的な一体感だけでなく、セッティングや操作性などが無難になる傾向があるほか、無駄もでてくる。三脚とスライダーを一つのカメラサポートシステムとして初めから設計することで、こうした違和感がなくなり、システムがシンプルになり、結果として運搬が楽になったり、セッティングが迅速に行えるようになったり、取り付けのための付属品の追加購入も必要なくなるというわけだ。たとえば、スライダーを脚にセットするのに”お椀”を別途購入してユーザー自身が取り付けるといった作業が必要なくなるといった具合だ。実際ALLEXはこうしたことを考慮し、さらにはカメラの小型化という流れを元に設計されたという。

小型ビデオカメラを使う現場も多くなりALLEXはそうした制作スタイルの時流にマッチした製品ということになるわけだが、スライダーの移動距離はもっと少なくなっても更に機材全体の質量を下げたいとか、移動距離がもっと必要といった要望もALLEXが発売され1年ほど経てばでてくるわけで、今回の参考出品は具体的にどのくらいの長さのものを供給すればよいのかを確認するためのものといえそうだ。

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ALLEXはスライダーがセットになったキットだけでなく、雲台やスライダーだけという個別の販売も行っている。写真はヘッドを追加してスライダーごとパンやティルトができるようにしたセッティング

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現在販売されているALLEXのレール長は800mmとなっているが、400mmと1200mmが参考出品されていた

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電動でスライダー上を移動させるための周辺機器をALLEXにセットしたところ。こうした周辺機器だけを製造販売しているメーカーもあるが、ALLEXのコンセプト的には自社で用意したいところだろう。将来的にALLEXのシステムとして登場するかもしれない

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家庭用カメラやデジタル一眼レフカメラでの動画撮影に適した入門モデルTH-650HD。エントリーモデルだが、ヘッドに内蔵したスプリングによるカウンターバランス機構と油圧トルクが採用されている

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同社のラインナップのなかで最も重量級のカメラを搭載できるRHP85ヘッドを搭載したペデスタルRSP-850PD

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以前は会場のあちこちで見かけたクレーンだが、最近はあまり見かけなくなってしまった。写真は同社のSWIFT JIB50にリモートヘッドREMO30やカメラリモコンなどを装備したもの