スピーカー、ミキサー、プロセッサーなど様々なオーディオ製品を扱うオタリテックは、新製品としてモニタースピーカーとして定評のあるGENELECのSmart Active Monitor(SAM)シリーズの新ラインナップ8320A、8330A、7350Aや、同軸スピーカーユニットを搭載した8351A、LAWOのフラッグシップシリーズミキサーmcスクエア36、光ファイバー伝送インカムRiedel TangoのTNG-200/STX-200、d&b audiotechnikのラインアレイスピーカーY-Seires、同社の光伝送ジープLWBなどを出展した。
GENELECのスピーカーシステムSAMシリーズは、スピーカー内にDSPを搭載しており、専用のマイクと専用ソフトウェアGLM(GENELEC Loudspeaker Manager)を使うことで、個々のスピーカーをコントロールすることができ、視聴位置での周波数特性や音量などを自動的に制御することができる。視聴環境が変わっても常に最適なモニタリングが可能となる。特にサラウンドでは、スピーカーの数が多いので、こうした自動化はモニタリング環境の最適化を迅速かつ正確に行え、さらに視聴環境の管理を行う上で重要となるシステムだ。GENELECのスピーカーシリーズはすでにサイズの異なるいくつかのタイプがあるが、今回のSAMシリーズに更に小型なものがラインナップに加わり、中継車のような限られた空間での設置も容易になった。
AES2014で発表されたばかりのGENELEC 8351A。中高域のユニットに同軸スピーカーMDC(Minimum Diffraction Coaxial)を採用しているほか、SAM対応となっており、設置場所の環境に応じた自動設定が可能。同軸スピーカーはエッジレス型で可視聴範囲を超える広い帯域と同軸型特有の指向性の均一化を実現している
GENELEC 8320A/8330A/7350A。自動で設置場所に応じた適切な音質に調整するオートアライアメント機能SAMを搭載したスピーカーシリーズ。今までの8000シリーズの後継機種的な存在だが、更に小型サイズが仲間に加わった。外見的には見分けがつきにくいが、ボリュームツマミがなくなったのが見分けるポイントか
LAWO mcスクエア36は同シリーズ中最もコンパクトなミキサーとなっているが、512×512のオーディオマトリクスを有するDSPマルチコアとI/Oを内蔵し、機能的には他のシリーズと同等。限られたスペースでの設置や移動が多い現場に最適なモデル。ラウドネスメーターを搭載することもでき、ITU-1770に準拠したラウドネスコントロールが可能となっており、各チャンネルのラウドネス値を計ることができる
Riedel Tango TNG-200/STX-200。同社初のネットワークベースのマトリクスインターカムシステム。従来のインカムパネルとの接続も互換性がある。Skypeユーザーに放送品質の映像伝送を可能にするインターフェースSTX-200が発表された
OTARI光伝送ジープLWB。GPIOカードとSW BOXがリリースされたほか、コメンタリーBOXの強制カフONにも対応した