Blackmagic Designは、デジタルフィルムカメラ「Blackmagic Micro Cinema Camera」をNAB2015にて発表した。2015年7月に出荷予定で、価格はUS$995(国内:税抜121,800円)。
Blackmagic Micro Cinema Cameraは、スーパー16mmセンサーに対応したデジタルフィルムカメラ。RAWおよびProRes収録、13ストップのダイナミックレンジ、グローバルシャッター、MFTレンズマウントに対応。同カメラは、拡張ポートを内蔵しており、模型飛行機の無線遠隔コントロールなど、一般的なリモートコントロールソリューションを用いてカメラの機能にアクセス可能だとしている。
拡張ポートはPWMおよびS.Bus(※)インターフェースに対応。これらのインターフェースは模型飛行機のリモートコントロール装置で飛行機をコントロールするサーボとの接続に使用されるという。レシーバーは複数のチャンネルに対応しており、カメラに直接接続でき、これらのチャンネルにカメラやレンズの設定をマッピングして、無線コントローラーでリモートコントロールが可能。アイリス、フォーカス、オーディオレベル、録画の開始/停止などの機能をすべてリモートコントロールが行える。簡単にはんだ付けできる標準のDB-HD15コネクターを採用しており、単純なワイヤーケーブルやスイッチを作成してカメラをコントロール可能だとしている。
※双葉電子工業株式会社が開発した独自の通信規格
本体右側面にはHDMIインターフェースを搭載
また、拡張ポートにはオーバーレイに対応したコンポジットビデオ出力が搭載されているため、ユビデオトランスミッターを使用してカメラからリアルタイムのフィードバックを得られ、フレーミングやカメラ設定、収録状況を確認することができる。RAW収録可能なレコーダーに対応したカメラでは、収録メディアを不必要な映像に使用することなく必要なショットだけを収録するために、収録の開始/停止をリモートコントロールしたり、収録状況を確認したりできることが必須である。
模型飛行機のリモートコントロールを使用し、カメラをワイヤレスで操作可能
拡張コネクターには、あらゆるメーカーのコントロール装置やカスタムワイヤーを使用できる4チャンネルのPWM、そして1本のケーブルで最大18チャンネルコントロールが可能な単一のS.Busインターフェースが含まれる。S.BusはPWMよりも多くのコントロールチャンネルに対応。一般的にS.Busは無線コントロール機器に使用されており、カスタムエンベデッド・コントローラーの設計にS.Busを使用することも可能だという。主な機能は下記の通り。
(以下、プレスリリースより引用)
- 高解像度1080HD、13ストップのダイナミックレンジ
- 60fpsローリングシャッター、30fpsグローバルシャッター切り替え可能
- 12-bit RAWおよびProRes対応のレコーダー内蔵で、真のデジタルフィルム品質イメージを収録
- アクティブ方式マイクロフォーサーズレンズマウント他種のレンズマウントを簡単に適用
- フロント部に搭載されたボタンでスピーディかつ簡単に設定変更
- DB-HD15コネクターおよびブレイクアウトケーブルに対応した拡張ポート
- 拡張ポートを使用したリモートカメラ管理で、収録の開始/停止、フォーカス調整、アイリス変更が可能。さらにビデオトランスミッターに接続して収録状況、バッテリー残量、オーディオレベルを確認可能
- あらゆるモニターやテレビでビデオモニタリングを実現するHDMIインターフェース
- 高速かつ低価格のSDカードメディアへの収録に対応したSDカードスロット
- 外部マイク、lineレベルデバイスへの接続に対応した3.5mmステレオ入力
Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。
ペティ氏:Blackmagic Micro Cinema Cameraは、世界で最小かつ、世界でもっとも拡張性の高いデジタルフィルムカメラです。ユーザーは、これまでに見たどんな映像よりも優れたアクション映像や主観ショットを得られるようになります。拡張ポートによる無線遠隔コントロールが可能になったことで、全く新しい撮影スタイルを実現する可能性が開けます。ユーザーはこれまでに不可能だった映像を撮影することができます!