パナソニック株式会社は、2015年4月13日から16日(米国時間)に米国ラスベガスで開催中のNAB2015にて、4K画質と長距離光伝送を実現し4K UHD出力とHD出力に対応した放送業務用4Kスタジオカメラシステム「AK-UC3000シリーズ」と1080p 4倍速撮影が可能な放送業務用スタジオカメラシステム「AK-HC5000シリーズ」、多目的4Kマルチスーパーカメラ「AK-UB300」を開発したことを発表した。2015年冬の発売を予定しており、価格は未定。

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AK-UC3000

AK-UC3000シリーズは、新開発MOSセンサーを搭載した4K放送用システムカメラ。B4マウントの採用により既存のHDレンズでの運用性を確保しつつ、感度(F10/2000 lx)、ノイズS/N 60dBを実現したとしている。レンズ周辺部のわずかな色収差を補正するCAC機能や、デジタルシネマ制作をサポートするシネガンマ機能(V-REC,F-REC)、12軸色補正、ディテール、スキントーンDTL、簡単マトリクス調整機能などを搭載している。IPストリーミングとIP制御は将来ファームウェアアップデートにより対応予定。

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AK-HC5000シリーズ

AK-HC5000シリーズは、新開発の2/3型3MOSセンサーを搭載した放送業務用カメラ。感度F11(2000 lx)、ノイズS/N比60dBを実現。ダイナミックレンジストレッチャー(DRS)やシネガンマ機能など、従来機種を踏襲しながらMOSセンサーからの高速読み出しによるスキュー歪み低減機能を装備。ショックレスゲインやユーザーガンマ機能、ペデスタル追従ブラックガンマ、多段DNR、簡単マトリクス調整などの新機能も搭載しており撮影機能を向上したとしている。

また、AK-HC5000は、1080/60p、240pの出力が可能なカメラコントロールユニット「AK-UCU500」や、カラー液晶ディスプレイを搭載したリモートオペレーションパネル「AK-HRP1000/HRP1005」と組み合わせて、高画質・非圧縮で長距離伝送が可能。カメラコントロールユニットから電源供給時、約2,000mの長距離伝送ができ、カメラコントロールユニットとリモートオペレーションパネルの間は専用線の他、LANケーブルを介したIP接続にも対応予定だという。また、マスターセットアップユニット「AK-MSU1000」、ビルドアップユニット「AK-HBU500」、大型液晶とフォーカスアシストなどの機能を搭載した9型LCDカラービューファインダー「AK-HVF100」も新しく開発された。

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AK-UB300

AK-UB300は、AK-UC3000同様に2/3型レンズマウントを搭載した4Kマルチパーパスカメラ。撮影シーンに応じた2つの感度モード(高感度モード/標準モード)の選択が可能。HD-IPストリーミング出力とIP制御に対応しており、AWシリーズとシステムを一元化可能。4K出力用ボード(3G×4)の差し替えなど使いやすさを追求したとしている。4K出力にあわせた4K用フォーカスアシスト機能、HD用切り出しマーカー、新開発の霧除去機能を搭載している。