Blackmagic Designは、SSD放送用デッキ「HyperDeck Studio 12G」をNAB2015にて発表した。2015年5月に出荷予定で、価格はUS$2,495(国内:税抜304,800円)。

HyperDeck Studio 12Gは、プロ仕様のソリッド・ステイト・ディスクベースの放送用デッキで、最大2160p60までのSD、HD、Ultra HDの収録が可能。従来型のVTRスタイルコントロールを採用し、12G-SDIおよびHDMI 2.0インターフェースを搭載しているため、1本のケーブルでUltra HDの収録が可能となっている。従来型のデッキと同じ機能やコントロールに加えて、SDおよびHDに対応した10-bit 4:2:2品質の非圧縮ファイルの収録、SD、HD、そしてUltra HDに対応したProResおよびDNxHDファイルの収録が可能だ。

既存のSDおよびHD機器と使用できるだけでなく、必要な場合は自動的に高フレームレートUltra HD 2160p60に切り替えることも可能。またHyperDeck Studio 12Gは、ATEM Broadcast Studio 12Gなどの放送用スイッチャーと併せて使用することで、マスタープログラム出力を収録することも可能だ。複数のHyperDeckを使用すれば、スイッチャーからのクリーンフィードの収録や、各カメラからのISO収録が可能なため、フルフレームレートの2160p60収録素材を即座にリプレイ、あるいは後からポストプロダクションに使用することも可能だとしている。また、12G-SDIおよびHDMI 2.0インターフェースを搭載しているため、2160p60を含む、SD、HD、Ultra HDフォーマットに対応する。

http://www.pronews.jp/pronewscore/wp-content/uploads/2015/04/150414_HyperdeckStudio12G_back.jpg 本体背面部分
※画像をクリックすると拡大します

2つのSSDスロットを搭載しており、1つのディスクがいっぱいになった場合は自動的に次のディスクに収録を続けるため、フル10-bit 4:2:2の継続的な収録が可能。ファイルは、DaVinci Resolve、Apple Final Cut Pro X、Adobe Premiere Pro、Avid Media Composerなどのアプリケーションと互換性をもっている。

フロントパネルにはVTRスタイルのコントロールを搭載。また、標準のRS-422デッキコントロールあるいはSDI開始/停止トリガー経由で、リモートコントロールすることも可能だ。主な機能は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

  • 2160p60までのSD、HD、Ultra HD収録・再生
  • 非圧縮10-bit、DNxHD、ProRes品質でSSDにキャプチャー・再生
  • ProResファイル、非圧縮ビデオでQuickTimeフォーマットを、DNxHDでMXFファイルをサポート
  • 1つのディスクがフルになった場合、次のSSDに収録を続けるデュアルSSDスロットで継続的な収録が可能
  • あらゆるSD/HD/Ultra HDビデオフォーマットを自動的に切り替える12G-SDI入出力
  • Ultra HD 4Kに対応可能なHDMI 2.0入出力
  • ソフトウェアアップデートおよび新機能/ビデオフォーマット追加用のUSB接続
  • 外部コントロール用RS-422デッキコントロールインターフェース
  • トランスポートコントロール、設定変更用のイーサネット
  • 110/240V内蔵電源に対応した1Uラックマウントサイズ

Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:近代的なファイルベース方式で、高フレームレートUltra HDの収録を実現できるHyperDeck Studio 12Gは、非常にエキサイティングな製品です。 Blackmagic Designユーザーは、カメラからスイッチャー、ルーター、そしてレコーダーまで、完全にUltra HDに対応したソリューションを実現できるのです。これらはすべてオープンスタンダードですので、ユーザーはUltra HDへと移行するために、高価な独自仕様のカメラ、メディア、ケーブル、コネクター、ルーターなどを購入する必要はありません!