Blackmagic Designは、12G-SDI対応のミックスフォーマット対応ルーター「Smart Videohub 12G 40×40」をNAB2015にて発表した。2015年5月に出荷予定で、価格はUS$4,995(国内:税抜609,800円)。

Smart Videohub 12Gは、既存のSmart Videohubと同様の機能を搭載したネイティブ12G-SDIベースモデル。12G-SDI速度でのSDIリクロックに対応しているため、SD、HD、Ultra HDビデオフォーマットを1台のルーターで同時に接続/ルーティング可能。すべてのSDI入出力が12G-SDIをサポートし、低速のSDIルーターと比較して通常のSD、HD-SDI、3G-SDI、6G-SDIのパフォーマンスも向上するとしている。金属加工デザインのフロントパネルで、内蔵LCDでのモニタリングやルーターのコントロールが行える。ボタンやスピンノブ・コントロールを使って、ルーターのクロスポイントを直接入力可能。ビジュアルルーティング機能では、入力ライブビデオに対してオンスクリーンでルーターラベルを確認しながら、スピンノブコントロールとボタンで入力が行える。

http://www.pronews.jp/pronewscore/wp-content/uploads/2015/04/150414_SmartVideohub40x4012G_back.jpg 本体背面部分
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インターフェースは12G-SDIを搭載。1本のSDI接続でUltra HD 2160p60ビデオを扱うことが可能。外部イーサネットコントロール、RS422にも対応しており、3値シンク/ブラックバーストリファレンスもサポート。MacOS X/Windows対応の同社ルーターコントロール・ソフトウェアを使用することでイーサネット経由のリモートコントロールも行えるほか、Blackmagic Smart ControlやMaster Controlハードウェア・ルーターコントロールパネルからのコントロールも可能だ。主な機能は下記の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

  • 40系統のマルチレート12G-SDI入力、40系統のマルチレート12G-SDI出力、SD、HD、Ultra HDフォーマットの自動切り替え
  • すべての12G-SDI出力にリクロックを内蔵、ルーティングされたビデオフォーマットに自動的に適合
  • 専用ソースボタン付きフロントコントロールパネルで、スピンノブコントロールを使用した直接入力が可能
  • 内蔵大型LCDモニターでルーティング情報を表示、ライブビデオを表示してビジュアルルーティングを実行
  • 選択したクロスポイントを実際に変更する前に確認できる「Take」ボタンおよび「Clear」ボタン
  • イーサネットポートで外部ルーターコントロール、RS-422ポートでシリアルリンクのルーターコントロール
  • フロントパネルLCDの内蔵メニューでリモートコントロール用のイーサネットIP設定を選択可能
  • Mac OS XおよびWindows対応のBlackmagic Designルーターコントロール・ソフトウェアをサポート
  • Blackmagic Smart ControlおよびMaster Controlハードウェアルーターコントロールパネルをサポート
  • コンパクトな2Uラックマウントデザインで、大規模なシステムや中継車での最適
  • 2系統の90 – 240V AC電源入力で高い冗長性を実現

Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:Smart Videohubは、多くの放送局に重宝されています。そして、標準のBNCケーブルで高フレームレートUltra HDに対応する、ハイエンドモデルを求める声が寄せられたのです。

Smart Videohub 12G 40×40は、私たちがこれまでに製作した中で、最も高速で、最も高度なルーターです。時代の最先端を行く12G-SDIインターフェースはあらゆる接続が可能で、将来が保証されています。ハイエンドの放送局は、現在の1080 HDプロダクションを続行しながら、Ultra HD2160p60への移行を開始できるのです!Smart Videohub 12G 40×40は信じられないほどエキサイティングなルーターで、最もハイエンドのHD放送ルーターよりも低いコストで、SD、HD、さらにはUltra HD2160p60まで対応できるのです!