TriCaster Advanced Edition搭載時のTriCaster Miniメインユーザーインターフェイス

米NewTek社は、TriCasterシリーズ(Mini、410、460、860、8000)すべてに対応した、オプションソフトウェア「TriCaster Advanced Edition」をNAB2015にて発表した。2014年4月下旬発売予定で、価格は近日発表予定。

同ソフトウェアには、データとの連動可能なリアルタイムグラフィックス、新しいIPワークフロー、自動化オプション、マルチプラットフォームへのストリーム配信、SNSやWebへのパブリッシング、放送中のリプレイ再生機能、マルチメディアミックスの拡張、新コンテンツ素材の追加などが含まれる。TriCaster Advanced Editionの主な新機能や機能拡張は下記の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

●自動化されたデータ連動型グラフィックス

  • NewTek社DataLinkの機能を利用して、TriCasterの内部モジュール、もしくは外部にあるメタデータをグラフィックに変換し、リアルタイムに出力。
  • スポーツのスコアや選挙速報、天気情報、ソーシャルメディアからのフィード、セールスレポートなどの情報を自動または手動で即時更新。

●複数のライブストリーミングとIPワークフロー

  • 複数のプラットフォームやサービスに対し、同時に高品質の映像をライブストリーミング可能。
  • Microsoft Azure、YouTube Live、Twitch、その他各種サービスに対応。
  • Audinate社 Dante Virtual Soundcardからのオーディオ出力をネットワーク経由で送り、TriCasterの各オーディオ入力チャンネルで受信可能。
  • ネットワーク入力チャンネルに接続されている3PlayやTalkShowなどの外部システムへのタリー情報表示。

●マルチメディアミックスの拡張

  • プレイリストのメディア間にフルカラーオーバーレイと音声付きのトランジションを追加、さらにリアルタイムスローモーションや早送り、クリップ毎に再生速度の設定もあわせて可能。
  • プレゼンテーションワークフローの追加。スライドの変更時にトランジションが設定でき、PowerPointやKeynoteライクな再生が可能に。
  • レコーディング中のクリップも含め、DDR上のクリップ毎に長さや再生速度を簡単に編集するためのインターフェースの追加。
  • 拡張されたオーディオ機能。サウンドの微調整、外部オーディオの統合、精密なオーディオレベルのモニタリングが可能。

●無限大の創造性と表現を追加

  • TriCaster 8000以外の機種の複数KEYレイヤーの対応。バーチャルセットのズーム時にKEYレイヤーを連動させるオプションの追加。
  • ボーダーとオーバーレイオプション追加により、ボーダーの追加、更にはオーバーレイや背景の編集、マルチボックスエフェクトのカスタマイズが可能。
  • フルモーションプレビューツール(Effect View機能)によって、ライブへの送出前に動きのあるトランジションやエフェクトの事前確認が可能。

●スマートスタジオツール

  • M/Eがインテリジェントになり、セットの読み込みに合わせてEffectモードへの切り替えの自動化。
  • 入力されている映像の色特性を自動調整するためのオプションを有効にすることで、指定したカメラ同士の色調を合わせ、全入力信号を適切な設定に自動調整可能。
  • 測定器に新しく内蔵された”Blue Only”オプションの追加によるプロセスアンプ機能の拡張。
  • SDI信号の自動検知オプションが追加による自動接続設定が可能。
  • ルーターの入力名に合わせてスイッチャーの入力チャンネル名を自動更新。

●放送中のリプレイ再生

  • ハイライト映像のキャプチャーと、リプレイクリップ作成用の事前レコーディング設定機能が追加。更に3Playライクにリプレイ映像自体のイン点とアウト点へのワイプやサウンド効果の追加などが可能。

●カスタマイズ可能なオートメーションコントロール

  • 音声レベルやメディアの再生状態、その他スイッチャーの動作をトリガーとしたコントロールシークエンスの作成と保存機能。
  • マクロの一時停止が可能に。手動操作によるマクロの起動、コマンド実行中の停止、再開が可能。

●パブリッシング機能の拡張と同期

  • 同じソーシャルネットワーク上の複数のユーザーアカウントから同時にメディアの公開が可能。
  • 世界最大のプロフェッショナルネットワークLinkedInへのコンテンツ公開が可能。

●ハイパフォーマンスグラフィックス

  • LiveSetのレンダリングやスケーリングを含め、画像処理の向上。
  • “TransWarp 2″オプションによって、入力や出力映像の変形が可能。

●柔軟で直感的なワークフロー

  • 設定項目や目盛、選択方法がカスタマイズできるようになり、セットアップをより細かく、ユーザーの用途や目的、規格に合わせた設定が可能。

NewTek社の代表兼最高技術責任者であるAndrew Cross氏は次のようにコメントしている。

Cross氏:TriCasterシリーズは、非常にパワフル且つ革新的でもあり、更にコストパフォーマンスに優れたシステムとして、世界中の様々な現場のコンテンツ制作プロデューサーにすでに認知されているライブ番組制作・配信システムです。この度発表の「TriCaster Advanced Edition」をTriCasterにアドオンすることで、これまで以上にオペレーションの効率化や複雑なワークフローの自動化、加えてクリエイティブ面はシステムの仕様に縛られることなく、ベストの結果だけを求める人々をさらなる新しいレベルに引き上げるでしょう。