衛星放送事業者のスカイドイツは、5月30日にベルリンのオリンピックスタジアムで行われるDFBポカールの決勝戦(ブンデスリーガ、ボルシア・ドルトムント対VfLヴォルフスブルク)を4K衛星中継放送する。4K/50fpsのハイフレームレートをHEVC方式でエンコードし、暗号化してSESアストラ衛星にアップリンク、15か所以上のスポーツバーに設置した受信チューナーを内蔵したサムスン社製の4Kテレビで一般の人が鑑賞できるようにする。

スカイドイツは2012年から4K放送に取り組んでいる。昨年はブンデスリーガ戦で初の4K衛星中継の実験を行った。当時はTopVisionがライブプロダクションを担当し、6台のソニーPMW-F55に加え4台のHDカメラからの信号をアップコンバートして利用した。今回は3台のソニーHDC-4300を含む11台のUHDカメラで撮影する。

また4Kと同時に行うSky SportsでのHD中継放送では、Replay Technologiesのバーチャルリプレイシステム「FreeD(フリーディ)」を、ヨーロッパでのサッカー中継で初めて採用する。FreeDでは、32台の5Kカメラをスタジアムに設置して360度のバーチャル空間を生成し、リアルタイムグラフィックによるリプレイが行える。

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CBSが放送したNCAA Final Four(2014年)でFreeDバーチャルリプレイが使われた際、AT&Tスタジアムに24台のFalcon2が取り付けられた

(山下香欧)