米Adobe Systemsは、同社のクラウドサービスAdobe Creative Cloudのデスクトップツールおよびサービスの2015年版新バージョンを発表した。Adobe Creative Cloudに加入しているユーザーは無償でダウンロード可能。
アップデートには、Photoshop CC、Illustrator CC、PremierePro CC、InDesign CCなどの主要なデスクトップツールのメジャーアップデートと、デスクトップツールと連携して利用するiOSおよびAndroid向けの新しいモバイルアプリが含まれる。新サービスの「Adobe Stock」は、Creative Cloudのデスクトップアプリケーションとシームレスに連携する、ストックコンテンツサービス。また、エンタープライズ向けのツール管理、セキュリティ、コラボレーション、パブリッシングサービスを提供する、Adobe Creative Cloudエンタープライズ版のサービスの拡張も発表した。
デスクトップアプリとiOSやAndroidデバイス上のモバイルアプリを結びつけるAdobe CreativeSyncは、ファイル、写真、フォント、ベクター画像、ブラシ、色、設定、メタデータなどのアセットをシームレスに同期化するシグネチャテクノロジー。CreativeSyncによって、必要なときに、デスクトップ、Web、モバイルアプリのどこからでも、アセットを正しいフォーマットで簡単に使用できる。Adobe Creative Cloud専用のCreativeSyncを利用した作業は、Adobe Creative Cloudに接続されたモバイルアプリまたはCreative Cloudのデスクトップツールからでも開始でき、後でそれを他のアプリやツールで呼び出して、最終的に使い慣れたCreative Cloudのデスクトップソフトウェアで完成させることが可能だとしている。追加された新機能は下記の通り。
(以下、プレスリリースより引用)
- 今年25周年を迎えたPhotoshop CCには、1つのPhotoshopドキュメントでクロスデバイスのユーザーエクスペリエンスを設計する最適なツールであるアートボードと、モバイルアプリおよびWebサイトデザイナーのニーズに注目した新しい滑らかな作業環境であるPhotoshopデザインスペースのプレビュー版リリースが追加されました。
- Lightroom CCとPhotoshop CCはどちらも、2014年10月に開催されたMAXのスニークで初披露された新機能Dehaze(かすみの除去)が搭載されています。このDehazeは写真から霧や霞を取り除き、驚くほど鮮明な画像に仕上げることができます(対象には水中写真も含みます)。また、写真に霞を加え、芸術的効果を追加することもできます。
- Premiere Pro CCは、直感的なスライダーを使用した強力な色補正機能を提供するLumetriカラーパネルと、話し手のジャンプカットを滑らかに加工して自然なつながりを作ることでインタビューコンテンツの加工をしやすくするモーフカットを追加することで、市場でのポジションをさらに高めます。
- After Effects CCには、インタラクティブプレビューが追加され、アーティストが、コンポジションのプロパティを調整し、再生に影響を与えることなく、パネルのサイズを変更できるようになりました。また、革新的なAdobe Character Animatorは、Webカメラを使用して表情の変化を追跡し、発言を認識して、その動きを、あらかじめ設定されているキャラクタにリアルタイムで適用することで、2Dキャラクタに命を吹き込みます。
- Illustrator CCは、CS6と比較して速さと精度が10倍以上向上しました。MercuryPerformance Engineが劇的に改善されたことで、ユーザーは、待ち時間なく滑らかにパンとズームができるようになりました。多くのユーザーからリクエストをいただいていた自動保存機能も今回のリリースから搭載されます。
- InDesign CCは、その独自のMercuryパフォーマンスの改善により、複雑なドキュメントのズーム、スクロールおよびページングが2倍速くなりました。これにより、InDesignユーザーは、シングルクリックでドキュメントをパブリッシュおよび提供できます。
- Dreamweaver CCには、新しいレスポンシブWebデザイン機能が追加され、デザイナーは、あらゆるスクリーンサイズに対応できるプロダクションレディのサイトを素早くレイアウトおよび構築できるようになりました。
- Adobe Museは、Typekitの高品質フォントに簡単にアクセスできるようになりました。
- アップデートはこれだけではありません。他のCreative Cloudデスクトップアプリケーションにもアップデートが追加され、ここ数年で最大級のリリースとなります。
また同社は、2015年6月16日~2015年7月31日までCreative Could 2015年リリースの提供開始を記念して、CS3~6のユーザー限定の特別価格でAdobe Creative Cloudを使用可能な「Adobe CreativeCloud 2015導入応援キャンペーン」を実施している。その他にも、すべてのユーザーを対象とした月額980円のIllustrator単体プランも提供開始となった。詳細は下記同社Webサイトより。
http://www.adobe.com/jp/creativecloud/promotions/cc-campaign.html