ライブ配信中は、「中継カメラ」「ピッチャーカメラ」「バッターカメラ」からカメラアングルを選択可能

一般社団法人 次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)が発表した、Channel 4K試験放送の8月度の番組編成によると、この夏の甲子園(全国高等学校野球選手権大会)の準決勝と決勝戦の3試合が生中継される。ライブプロダクションの担当は朝日放送(ABC)。従来の地上波と別に現場で行い、NexTV-Fの4K試験放送のインフラに乗せる。放送時間は各130分。

甲子園中継はNHKが全国に向けて行っているが、関西地区はABCが全試合を中継している。そのABCでは、地上波に加えBS/CS、そして昨夏ではインターネットで地上波と同時にライブ配信を実施し、国民的スポーツ放送を通じて画期的な放送サービスを展開している。

ABCが昨夏の第96回大会に合わせて特設したWebサイト「バーチャル高校野球」では、地上波中継と同時にインターネットでライブ配信する。テレビ放送ではできない、複数のカメラの映像を切り替えられるマルチアングル機能を実装し、一目注目を浴びた。今年は大会の主催者でグループ傘下の朝日新聞社と共同で展開する。地方大会は決勝(約20大会を予定)の中継動画を、また全国選手権大会では全試合の中継動画を配信。パソコンやスマートフォン、タブレットを通じて、地方大会から全国選手権大会までを視聴できる。

試合状況を一球ごとに速報をリアルタイムに表示。試合情報すべてが組み込まれているため、試合の状況を瞬時に理解することができるという。新しい機能にはハイライトジェネレーターが追加され、試合後に公開されている中継映像からユーザが自分で好きなシーンを切り出してハイライト動画が作れる。本サイトの提供期間は7月15日から8月31日まで。昨年は「朝日新聞デジタル」の会員限定としていた一部コンテンツも無料開放している。

(山下香欧)