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Blackmagic Designの発表によると、サイモン・ペグが主演する今夏のSFコメディー映画「Absolutely Anything」で、英スタジオMytherapyの創設者でカラリストでもあるダド・ヴァレンティック氏が、カラーグレーディングにDaVinci Resolve Studioを使用したという。
「Absolutely Anything」は、さえない日々を送っていた学校教師ニールがある日突然、宇宙から観察するエイリアンのグループにより“何でも絶対に叶えられる”力を授かるという物語。英国のコメディーグループ、モンティ・パイソンのメンバーであったテリー・ジョーンズ監督のもと、ケイト・ベッキンセイルや故ロビン・ウィリアムズが共演している。
ヴァレンティック氏は撮影監督のピーター・ハナン氏と連携し、同作品のルックとカラーを作り上げた。さらに二人はプリプロダクションに早い段階から参加し、撮影前の膨大な作業を開始した。
ヴァレンティック氏:私はモンティ・パイソンを観て育ったので、今作がありきたりのコメディーにはならないと察していました。そこで私は、モンティ・パイソンと同じスピリットを反映するようなルックを作り上げることにチャレンジしたんです。プリプロダクション中、私たちはテストフッテージを使って、この作品のルックと雰囲気を作り始めました。そして指針となるイメージが完成し次第、第1テイクから最後のテイクまで、すべてのフッテージの色を管理しました。
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カラーグレーディング前
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カラーグレーディング後
よりアナログ的で、より35mmに近い雰囲気を醸し出すイメージを参照画像なしで作成することで、「Absolutely Anything」のルックを独特なものにすることがテーマだったという。
ヴァレンティック氏:ARRI RAWでフルフレームで撮影しました。RAWフォーマットで捉えられるすべてのピクセルを収録したかったんです。そして2Kサイズに合わせてクロップ、パン&スキャンを行いました。同作は主に劇場公開用だったためです。
Rec.709モードの力強くてリアルなルックは、この作品には合わないということで全員一致しました。デジタル感が強すぎて、面白みがないんです。フィルムを模倣するためにカラーサイエンスを徹底的に突き詰め、大幅に明るく、わずかにかすんだ色を作り上げました。私たちが目標としていた世界観にぴったりでした。
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ヴァレンティック氏:ノードベースの独自のワークフローでカラースペースを作成できる、DaVinci Resolve StudioとDaVinci Resolve Advanced Control Surfaceが私のツールです。DaVinci Resolveは万能なので、撮影現場やデータラボ、最終グレーディングやマスタリングなど、あらゆる工程で使用しました。おかげで私たちのワークフローは飛躍的にスムーズでシームレスになりましたよ。DaVinci Resolveなしでこの作品を仕上げるなんて、まったく想像もできませんね。
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