キヤノンは、4K放送用カメラ対応のポータブルタイプの広角ズームレンズ「CJ12e×4.3B」を2016年2月下旬より発売する。希望小売価格はマニュアルフォーカスモデル「CJ12e×4.3B IRSE S」が税抜315万円、フォーカスモーター内蔵モデル「CJ12e×4.3B IASE S」が 税抜330万円。

CJ12e×4.3Bは、2/3型センサーを搭載し、4K放送用カメラ対応のポータブルタイプの広角ズームレンズ。広角端は4.3mmと最至近撮影距離約0.3mで、12倍ズーム。レンズのコーティング技術や、鏡筒内面の反射を防ぐ設計により、ゴーストやフレアの発生を抑制し、ハイダイナミックレンジの映像に対応している。従来のHDTV放送用レンズとしても使用可能だ。フォーカスとズームの電動サーボ操作では、ZSD-300DやFPD-400Dなどの同社製コントローラーが使用可能。

焦点距離を2倍に引き上げるエクステンダーをレンズ本体に内蔵。ワンタッチのレバー操作でズーム域を4.3~52mmから8.6~104mmへ切り換えが可能。また、同社のHDTV放送用レンズ「HJ18e×7.6B」で採用したドライブユニットを搭載しており、ズーム・フォーカス・アイリス情報を検出する高性能のエンコーダーを内蔵し、バーチャルシステムに対応しており、実写映像とCGを合成する際の位置合わせを行う作業を簡略化することが可能だとしている。

その他にもドライブユニットに電源が供給された場合、初期化の操作をせずにレンズの位置情報をカメラに伝送しカメラ側の収差補正する機能への対応や、20PIN端子を3カ所に装備することにより、ズーム/フォーカスコントローラー(別売)の両方を使用した場合でも、バーチャルシステム用信号出力端子を確保することが可能だ。