Blackmagic Designの発表によると、TEDxFukuokaの収録および配信に、ATEM 1M/E Production Studio 4KやBlackmagic Studio Camera 4Kを中心に多数の同社製品が使用されているという。

TEDxカンファレンスは、アイデアを共有する場として世界中の各地域で個別に開催されているイベント。TEDxFukuokaは、2012年よりさまざまな分野からの有志が集まり、TEDxFukuokaカンファレンスや公式イベントを実施している。また、多くの人々とそのアイデアを共有するために、ストリーミング配信や収録した映像をYouTubeでの配信を行っている。

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今回、開催された「TEDxFukuoka Women2015」では3名の女性スピーカーが登壇し、その模様の収録およびストリーミング配信が行われた。ライブスイッチング用にBlackmagic ATEM 1M/E Production Studio 4KおよびATEM 1M/E Broadcast Panel、プレゼンテーションのスイッチング用にATEM Television Studioを使用し、その他にも4台のBlackmagic Studio Camera 4K、4台のHyperDeck Shuttleレコーダー、ATEM Camera ConverterおよびStudioConverter HyperDeck Studio Proレコーダー、Thuderbolt対応のUltraStudio Express I/Oデバイス、Teranex 2D Processor、モニタリング用のSmartScope Duo4K、SmartView 4K、AudioMonitorが使用された。

TEDxFukuoka技術担当の野田健夫氏は次のようにコメントしている。

野田氏:TEDxの活動を始めたばかりのころ、ステージ回りでPCからプロジェクターに投影する映像をスイッチングする必要があったため、業務用でよくつかわれるHD-SDIでなくVGAやHDMIがつなげることができるスイッチャーを探していました。そのような機能に対応した機材は少なく、またあっても高価でとても手が届かないものでした。そんななかATEM Television Studioに出会い、この機材を軸にその後のイベントのシステム構築を行ってきました。

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登壇者がスピーチを行うステージ周りには、4台のStudio Camera 4Kを設置。それぞれのカメラ出力がHyperDeck Shuttleで収録され、さらにそのスルーアウトがATEMに接続された。プレゼンテーション用のPCの出力はTeranex 2D Processorで変換され、ATEM Television Studioへ送られた。ATEMのプログラム出力はHyperDeck Studio Proで収録され、さらにストリーミング配信のためにサンダーボルト経由でUltraStudio Expressでキャプチャーされ、Livestreamから配信された。また、プレゼンテーションのKeynote用と動画再生用に別々のMacを使い分けていたため、ATEM Television Studioでスイッチングをし、その出力がプロジェクターに送られた。

野田氏:今回、収録・ストリーミングまわりでは、より正確なスイッチングが求められるため、ハードウェアのATEM 1M/E Broadcast Panelでスイッチングしました。一方、ステージまわりは、それほど細かなスイッチングは要求されないため、ATEMソフトウェアでスイッチングを行いました。

モニタリング用に使用したSmartViewやAudio Monitorは、目視で出力状態のチェックができるので、異常があった際にすばやく気づける点でメリットが大きいと感じました。これまで外部の状態をモニターできるデバイスやインターフェイスが少なかったため、補正が遅れたりして、後で気づいて反省することがままあったのですが、こうした製品があるとよりイベントの精度を高めることができます。

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