InterBEE会場と国際会議場の2か所で盛りだくさんの製品展示

パナソニックは、“Broadcast Solutions with One Panasonic ~INNOVATION @ Business Front~”をテーマに、例年どおりInterBEE会場と国際会議場の2か所で製品展示を行った。今年は4K関連の製品が数多く、赤のカラーリングが印象的な4Kカメラレコーダー「AG-DVX200」、2/3レンズが装着可能な単板式4Kスタジオハンディカメラ「AK-UC3000」のほか、4Kインテグレーテッドカメラ「AW-UE70」、4Kライブスイッチャー「AV-HS7300」、4Kアーカイブシステム、4Kタブレット「TOUGHPAD 4K」、4K+の超高解像度対応 3チップDLP方式のオールレーザー光源プロジェクター「PT-RQ13K」などのほか、ネットワーク対応製品やアーカイブシステムなどが出展された。

パナソニックブース 360°全天球動画

RICOH THETA Sで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)

さらに、ネットワーク対応製品やアーカイブシステムによる、クラウドサービスを活用した高速・高効率なファイルベースワークフロー、新型OTCシステムなど、放送業務の効率化を実現する様々なソリューションを出展した。

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試作品の8Kカメラ。センサーはNHKが開発したスーパー35サイズのものでベイヤー配列のカラーフィルターを採用したCMOS単板式

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NHKと共同開発された8Kレコーダー。P2メモリーカード4枚に分散されて記録されるほか、SDカードにもプロキシのHD画像が同時に記録されるようになっている

また、国際会議場のほうでは8Kカメラの試作品があり、次のステップに進んでいるようだ。このカメラはNHKが開発したCMOSセンサーを採用した単板式で、現状は6G-SDI×8本のケーブルが接続され、裏のBOXで処理をおこなうという、実験段階的な状態だった。年末から年明けにかけて4K製品は矢継ぎ早に発売される予定となっており、来年のNABではすべてが出そろうようである。8Kはこうした機器開発がひと段落するであろう年明けから本格的な開発が始まるようである。NABではk完成度の高いカメラが見られることが予想されるので、期待したい。

またRAMSAブランドの製品として1.2GHz帯A型デジタルワイヤレスマイクシステムが展示されていたほか、スタジオ照明製品として、高演色LED照明器具やグローバルプロトコルに対応した次世代調光ネットワーク、調光システムなどが展示されていた。

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1インチサイズのCMOS単板式4K対応スタジオカメラ「AK-UC3000」。2/3マウントレンズ対応となっており、イメージサイズを拡大する光学系と単板式でプリズムがないため、その補正光学系が組み込まれている。HD用のスタジオカメラAK-HC5000と同じデザインでコンパなどは同じものが使用可能。4K/HD/SD同時出力が可能で価格は「AK-HC5000」より、若干安くなるという。

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1080pで4倍速撮影が可能なスタジオカメラ「AK-HC5000」。ショックレスゲイン(-3dB~36dB)やユーザーガンマ機能、ペデスタル追従ブラックガンマ、多段DNR、簡単マトリクス調整などの新機能も搭載されているほか、カメラコントロールユニットAK-UCU500やカラー液晶ディスプレイ搭載リモートオペレーションパネル「AK-HRP1000/HRP1005」での運用が可能。IP伝送対応も予定されている。

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スタジオカメラ用リモートオペレーションパネル。「AK-HRP1000/AK-HPR1005GJ」。AK-HRP1000はフルオペレーション、AK-HPR1005GJはシンプルオペレーションタイプとなっており、シーンファイルの登録や呼び出し、SDメモリーカードへのユーザーファイルの保存が可能。レコーダーカメラなどスタジオカメラ以外にも対応予定となっている。

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スタジオカメラ用マスターセットアップユニット「AK-MSU1000GJ。最大99台までのCCUを接続・制御可能。シリアル接続のほかIP接続にも対応

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4K(4096×2160)およびUHD(3840×2160)対応の制作用カメラ「VARICAM 35」。広いダイナミックレンジと広い色域を持つV-Gamutを搭載しており、デジタルシネマやCM、ドラマなど放送用コンテンツの制作にも適している

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2/3型220万画素3MOSセンサー搭載の「VARICAM HS」。240fpsのハイスピード・フレームレート撮影が可能。カラーグレーディング機能をカメラに搭載しており、テレビドラマなど現場でVEが調節するような制作スタイルに対応している。AVC-Intra100とApple ProResによる記録ができ、expressP2カードにハイスピード・フレームレート映像を収録できる。

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CODEX社とのコラボレーションにより開発されたレコーダー。本体レコーダーでの記録と同時にV-RAWデータを記録可能。本体側はexpressP2カードを使用して、約90分間の4K映像の記録可能

赤い彗星がやはり人気〜4Kカメラレコーダー「AG-DVX200」

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4Kカメラレコーダー「AG-DVX200」。4K(4096×2160)解像度に対応しており、UHD/60PとHD/120P(VFR 120fps)で収録可能。光学F2.8の13倍LEICA DICOMAR 4K対応ズームレンズを搭載しているほか、V-Log Lの豊かな階調により、ブライダルなどでのウエディングドレスなども綺麗に描写可能。11月16日に高速スキャンモードによるローリングシャッター現象の改善や4K24p, UHD29.97p, UHD23.98p, UHD25pに新モード(Fast Scan)の追加、4K/UHD撮影時の黒部分のノイズ感の低減など、ファームウェアのアップデートが行われた。4K60p対応で56万円という価格も魅力的だ。また会期中には、クリムゾンナイトと題されたAG-DVX200のユーザーイベントも開催され多くの人で賑わった。

AG-DVX200 ~Crimson Night 2015~
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4Kカメラの空撮ソリューションとして、PRODRONE「PD6-B」にVARICAM 35を搭載したシステムが国際会議場で披露されていた

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4Kマルチパーパスカメラ「AK-UB300」。お天気カメラや顔出しカメラ、空撮用カメラなど様々な用途に対応した2/3レンズマウントを採用した多目的4Kカメラ

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[InterBEE2015]パナソニックブース1 – Spherical Image – RICOH THETA
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[InterBEE2015]パナソニックブース2 – Spherical Image – RICOH THETA
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[InterBEE2015]パナソニックブース3 – Spherical Image – RICOH THETA
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[InterBEE2015]パナソニックブース4 – Spherical Image – RICOH THETA