ナックイメージテクノロジーは。同社が国内代理店となっているARRIのデジタルシネマカメラ「ALEXA SXT」「ALEXA Mini」「AMIRA」やCarl Zeiss、Angenieuxなどのレンズ製品を出展。その他にもフラットパネルLED照明や、高精度なCG合成を行うためのカメラトラッキングシステム“Nカム”のセミナーなどを開催した。

今年のNABで発表されたデジタルシネマカメラALEXA SXTは、従来の3.4K ALEV IIIセンサーを搭載しているものの、ALEXA 65で採用している新たな基板アーキテクチャーとFPGAによりUHD ProRes(3840×2160)や4K ProRes(4096×2637)で記録することが可能なほか、従来のオープンゲート(OpenGate)による4:3と16:9のセンサーモードでARRIRAWもしくはProResコーデックで記録することができる。

また、ARRI AMIRAカメラが持つカラーマネージメントエンジンを採用しており、ALEXAセンサーによるフィルム制作環境の広色域をサポート。ALF-2(ARRIのルックファイル2)、ASC CDL(カラーディシジョンリスト)に加え3D LUTに対応した。ALF-2はARRI MiniとARIMAと同様なもので、マルチカメラ収録における後処理も容易になっている。さらにオプション機能として、オンセットのプレビューにRec.2020ガンマ値を使うことでデイリーから最終のグレーディング作業がスムーズに行えるという。出力には3系統のHD-SDIが装備されており、現場でのモニタリングで1系統をカメラにオンボードしたディスプレイモニター用にし、ほか2系統をディレクター用にLog Cで出力、チェック用にRec.709で出力するといった使い方ができる。

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デジタルシネマカメラ「ALEXA SXT」。2TBの大容量メディアにより、ARRIRAWやProRes 4K/UHD(3,840×2,160)、ProRes 4K Cine(4,096×2,636)収録が可能なほか、3Dルックアップテーブルに対応

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AMIRAはアレクサと同じスーパー35mmセンサーを搭載しており、14ストップ以上の広いダイナミックレンジかつ低ノイズで、自然な色再現性、最高200fpsのスローモーション映像を、LogCガンマ(Rec.709も選択可)でCFast 2.0メモリーカードにProResコーデックで収録可能なほか、HD1080、2K、4K UHD(3,840×2,160、60fps)フォーマットに対応している

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ARRI/ZEISSマスターアナモフィックレンズやALEXA用EFマウント、ALEXA SXTの各種マディア用アダプターマウント

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Optimo Style 25-250 cinema TV 4Kレンズ。スーパー35センサーカメラに対応した望遠系のズームレンズで、1.4倍と2倍のリアエクステンダーが用意されている。マウントはPLマウントが標準だがオプションでキヤノンEFおよびニコンFマウントに対応可能

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Optimo Style 16-40 cinema TV 4K。Angenieux Servo Unitを装着することによりビデオ用のフォーカス&ズームリモートが可能なほか、PLマウントやオプションでキヤノンEFマウント、ニコンFマウントにも対応可能。また、0.75倍のワイドアタッチメントレンズが用意されている

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ARRI Anamorphic Ultra Wide Zoom AUWZ 19-36/T4.2。ワイド端でも非常に少ないディストーションのアナモフィックズームレンズで、ポストにおけるVFX作業時に便利なLDSレンズメタデーターに対応

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Carl Zeiss Compact Zoom CZ.2 28-80mm/T2.9。マウントをユーザー交換可能なプライムレンズで、PLマウントのほか、キヤノンEF、ニコンF、MFT、ソニーEマウントに交換可能