株式会社JVCケンウッドは、同社独自の「D‐ILA」デバイスを搭載したHDR(ハイダイナミックレンジ)対応の業務用ディスプレイ新商品として、HDRリアプロジェクションシステム「LY-HDR36-4」(最大輝度4500cd/m2モデル)と、「LY-HDR36-2」(最大輝度2,800cd/m2モデル)を2016年1月下旬より発売する。ともに希望小売価格はオープン、市場想定価格は税抜400万円。
LY-HDR36-4/HDR36-2は、同社独自開発のD-ILAデバイスと偏光性能を高めた新ワイヤグリッド採用の光学エンジンとの組み合わせにより、コントラスト比40000:1を実現し、HDRに対応したリアプロジェクションシステム。同社独自の色再現技術「Real Color Imaging Technology」と、新開発カラーフィルターの採用により、DCI P3(カバー率98%)の色域に準拠し、オリジナルに忠実な色再現が可能だとしている。通常の8bit階調に加え、HDMI Deep Colorに対応した10bit階調、12bit階調による映像再現を実現。同社独自信号フォーマットによる16bit階調にも対応している。
また、明るさとカラーを忠実に再現するユニフォミティ機能により、スクリーン中央の輝度を落とすことなく周辺の輝度を上げることで、輝度ムラを改善し、画面全体を均一に表示。ポスプロなどの映像制作時にマスタリングモニターとして必要な解析機能も搭載している。
前面のスクリーンは着脱式で交換可能。別売りオプションのスクリーンゲイン10「SF-HDR36G10」(2016年2月発売予定)により、使用用途や環境に合わせて明るさや光沢の有無が選択できる。最大で10000cd/m2(スクリーンゲイン10使用時)の表示も可能だ。また、別売りオプションのキャリブレーションソフト「PK-CS1501」(2016年2月発売予定)を使用することで、経年変化により発生する明るさの劣化や色温度のズレ調整も行える。
その他にも、動きの速いシーンなどに発生する残像感を大幅に低減する「クリアモーションドライブ」や、6軸の色相/彩度/明度調整を実現する「6軸カラーマネジメント」、映像の色ズレを1/16画素単位で調整可能な「ピクセルアジャスト機能」、階調を暗部と明部でそれぞれ独立して調整可能な「明部・暗部補正」を搭載している。本体サイズは横幅803mm×高さ906mm×奥行き730mm、重量67.8Kg。