キヤノンは、同社のデジタル一眼レフカメラのフラッグシップ機として「EOS-1D X Mark II」を2016年4月下旬より発売する。希望小売価格はオープン、同社オンラインショップの販売価格は税抜678,000円。

EOS-1D X Mark IIは、同社開発の約2,020万画素フルサイズCMOSセンサーと、新映像エンジンDIGIC 6+を2基搭載し、従来機よりAFセンサーや測光センサーなどのキーデバイスを刷新。静止画撮影時において、常用ISO51200(拡張ISO409600相当)、4K動画撮影時は常用ISO12800、フルHD動画撮影時は常用ISO25600の高感度を実現。周辺光量補正と色収差補正に加え、撮影時において歪曲収差補正と回折補正も可能となった。また、RAW現像時にレンズの諸収差や回折現象、ローパスフィルターに起因した解像劣化を補正するデジタルレンズオプティマイザ機能を搭載している。

4K/60pの動画撮影機能に加え、120fpsのハイフレームレート動画撮影(フルHD)が可能で、撮影した4K動画から任意の1フレームを約880万画素の静止画として切り出す4Kフレームキャプチャー機能を新たに搭載している。新開発のミラー駆動機構とデュアルDIGIC 6+の組み合わせにより、高精度にAF・AE(自動露出制御)を追従させながら、最高約14コマ/秒の高速連写を実現。ライブビュー撮影時には最高約16コマ/秒の連写が可能だ。記録メディアはCFカードとCFastカードを採用。

従来機種に比べてAF測距エリアが、左右の周辺測距エリアは縦方向に約24%、中央測距エリアでは縦方向に約8.6%拡大し、被写体捕捉性能が向上。エクステンダー装着時には、レンズの開放絞り値がF8までの明るさの場合でも、最大61点のAF測距点が選択可能。また、AFに関するアルゴリズムの改善により、モータースポーツなどの被写体の速度が急激に変化するシーンにおいてAF精度を向上するAIサーボAF III+を搭載。その他にも新開発の約36万画素RGB+IR測光センサーを搭載しており、顔と色を検知する被写体検出機能とIR検知機能により、AF精度の向上を実現したとしている。

またGPSユニットを内蔵しており、位置情報や撮影時刻の記録が可能。2016年4月下旬発売のワイヤレスファイルトランスミッター「WFT-E8B」(税抜6万円前後)を併用することで5GHz帯域での高速通信や、EOSシリーズでの初めてとなるスマートフォンなどの携帯端末からの動画撮影の開始/停止などのコントロールが行える。