Blackmagic Designの発表によると、イギリスのフォークロックバンド、マムフォード・アンド・サンズの南アフリカツアーにおける6回のショーで、スクリーンへのライブフィードに使われる光ファイバーワークフローに同社のスタジオカメラ、ATEM 1 M/E Production Studio 4K、HyperDeck Studio Proが組み込まれていることを発表した。同ツアーは、スティーブ・プライス氏がディレクターを努めている。

マムフォード・アンド・サンズにとって初の南アフリカツアーを成功させるため、プロモーターであるHilltop Liveは、150以上のライブショーの実績を持つ地元のMilitia Broadcastに、ケープタウン、ダーバン、プレトリアでのギグにおけるIMAGプロジェクション、PPU(周辺処理装置)、カメラパッケージ、そしてスタッフの提供を依頼。エバン・オリヴィエ氏とMilitia Broadcastチームは、ツアーのプロダクション要件を満たす装備を整えた。

オリヴィエ氏:私たちはまず、Blackmagic Design製品を使用したワークフローについて、ツアーディレクターであるプライス氏にスカイプを通じて説明しました。これにより彼は、タリー、カメラでのモニタリング用のプログラムフィード、そして花火を使用する際に生じる色の変化に対処するためのリモートシェーディングなど、希望するすべてのことを実現できると確信したようです。

160224_Screen-Shot-2016-02-17-at-7.22

これらのショーの映像は、5台のカメラからの映像で構成。それぞれ400mm/600mmの長焦点レンズを装着したBlackmagic Studio Camera 4Kを2台、台車に設置した24-105mmのピットカメラを2台、そして後に使用するショットやピックアップショット用の交換可能な肩載せのステージカメラが1台である。さらに、ピアノのリバースショット用にMicro Studio Camera 4Kが、そしてドラムセット用には2台のPocket Cinema Cameraが使用された。

Militia Broadcastは、光ファイバー経由で8チャンネルのフィードをATEM Talkback Converterに送り、その後分離した信号をそれぞれHyperDeck Studio Proで収録した。またATEMスイッチャーにもルーティングし、プライス氏がステージの両サイドに設置された2面の大画面スクリーン用にライブフィードを作成したのである。さらに、ラップトップで起動したATEM Software Controlでシェーディングを適用し、2台の17インチSmartView 4Kをモニタリング用に使用した。プログラムオーディオおよびトークバックにはゼンハイザーの航空機用S1ヘッドセットが使用された。

オリヴィエ氏:Blackmagic Studio Cameraのオールインワン・モジュールというコンセプトは、今回のような数カ所を巡るツアーでは本当に理想的ですね。1本の光ファイバーケーブルを各チャンネルで使用することで、カメラコントロール、タリー、トークバック、そしてシェーディングを使用できます。Blackmagic Designのカメラは非常に頑丈で、収納スペースもほとんど取りません。いつでも希望するショットを効率的に撮影できるのです。

Militia Broadcastは、今回の6日間の南アフリカツアーで、Blackmagicのマルチカム・ワークフローがあらゆる問題や要望に対応できると最初から確信していたという。

プライス氏:エバンの自信と熱意により、ツアー行程が始まる前の不安が和らぎました。彼は、仕事をスムーズに運ぶために必要なものが揃っているか、逐一確認したのです。

私はこれまでBlackmagic DesignのATEMスイッチャーを使ったことがありませんでしたが、非常にシンプルで直感的に使用できました。もちろんエバンが用意してくれたカメラマンたちが一流だったこともあります。どのようなカメラシステムを使用していても、やはりカメラを操作するスタッフ次第です。今回のスタッフは皆とても優秀でした。