Blackmagic Designの発表によると、2016年アカデミー賞のレッドカーペットで3台のBlackmagic Micro Cinema Cameraが使用され、360度ライブビデオが撮影されたという。サンフランシスコを拠点とする360 Designsの創設者/CEOのアレックス・クライブ氏は、新しいMiniEYE 3コンパクト・カメラリグにBlackmagic Micro Cinema Cameraを導入した。

3台のカメラを使用したリグは、中心にゲンロック/電源コントロールボックスを搭載している。クライブ氏と彼のチームは、SDIをコンバーターに通し、数メートル離れた場所にあるスティッチング・ステーション(映像をつなぎ合わせるワークステーション)に送信。さらに、つなぎ合わせた360度ビデオはSDI経由で数百フィート先の衛星中継トラックに送られ、ニューヨークのスタジオに発信された。スタジオでは信号がエンコードされ、3種類のコンテンツ・デリバリー・ネットワークにアップロードされ、AP通信ウェブサイトのライブプレイヤー、YouTube、複数のスマートフォン・アプリなどのテストプレーヤーに配信した。

クライブ氏:カメラのSDカードにもProResで収録しました。収録は数時間に及ぶものでしたが、まったく問題ありませんでした。私たちはポストプロダクションでもフッテージをつなぎ合わせ、より高品質の映像として保管しています。この作業では、スティッチング・ソフトウェアを使用しています。Fusion Studioでは、映像を非常に高いクオリティでつなぎ合わせられます。

360 Designsは、バーチャル・リアリティーに対応するハイエンドのプロ仕様360度カメラおよびライブストリーミング・ソリューションの考案、設計、生産を行っている。同社は過去数年間、VRリグの構築に最適なコンパクトでプロフェッショナルなカメラを探していたという。

クライブ氏:私たちが求めていたのは、コンパクトな形状、ゲンロック、アクティブクーリング、高い信頼性、リモートコントロール機能、交換可能レンズ、幅広いマウントオプション、シネマ品質の画質などです。

過去に他の小型アクションカメラを数台試しましたが、信頼性の問題をクリアできませんでした。これらの問題は、複数のカメラで360度リグを構築する場合は特に重要です。プロフェッショナルな制作において、信頼性は必要不可欠なのです。Blackmagic Micro Cinema Cameraは、すべての問題をクリアしています。非常に満足していますよ。

クライブ氏と彼のチームが最も気に入っているBlackmagic Micro Cinema Cameraの機能のひとつに、拡張ポートがある。

クライブ氏:このコネクターとは数カ月にわたって作業を続けています。現在はそのいくつもの機能を使用して、カメラに対するコマンドおよびコントロールのオプションをデザインしています。我々のリグは開発が進んでおり、複数カメラの開始/停止、ホワイトバランス、ISO、その他のカメラ設定を同時にコントロールできます。

その他にも、離れた場所からライブビデオをモニタリングすることもできます。これらの機能がついた360度リグは、前例がありません。このリグが撮影監督およびプロフェッショナルな360度ビデオを撮影するすべての人たちに何をもたらすかを考えると、胸が熱くなります。

Blackmagic Micro Cinema Camera、さらにBlackmagic Micro Studio Camera 4Kによって、新しいオプションが生まれました。小さく便利な形状ですばらしい画質が得られるからです。ファッション、放送、スポーツ、映画、TVコマーシャルなどの多くのプロたちにとって、極めて芯を捉えたカメラです。視聴者も大変喜んでいます。360度映像の業界が進んでいる方向にワクワクしますね。