株式会社計測技術研究所は、6月7日に関西テレビ本社で開催された「カンテレ テクニカルフェア 2016」にて、8Kデュアルグリーン方式に対応するレコーダー「UDR-XL40」のモックアップ版を紹介した。同システムはNABにて発表された、高精細映像向け非圧縮レコーダーシリーズUDRの最新モデルである。筐体のサイズは、8K対応分の入出力と記録媒体ハードウェアを積んでいながらもEIA19インチハーフ3RUと、既存の4K対応非圧縮レコーダー「UDR-N50A」と同じコンパクトサイズに収まっている。
フロントパネルにはモニタリングおよび設定ディスプレイ(非タッチパネル)が用意される予定。従来から変わってジョグホイールで操作する方式になる。展示製品のディスプレイ部分は、計測技研の開発担当者が映った写真で覆われていた。
ビデオ入出力は、3G-SDIで8系統、LevelA/Bに対応する。スルー出力数は8系統。ネットワークI/Fには、40GbE(予定)やeSATA、USB3.0といった汎用系統を持っている。USB3.0はフロント側に搭載されているため、データを編集ワークステーションへダイレクトに転送でき、プロダクション環境を考慮した設計だ。モニターとの接続はHD-SDI経由で、HDにダウンコンバートした1920×1080(10bit)で出力、再生される。ストレージには5TB分が用意され、正味25分程度の8K映像データが記録できるようになっている。今回このストレージ部位は、フロントパネルを開けて取り外しができるようになっているが、製品化のものは、筐体内の固定型ハードディスクとなる。
本製品は、8K映像の研究開発や制作環境での利用に活躍するディスクレコーダーとして、今秋頃の出荷を予定している。
展示コーナーではUDR-N50Aと並べて展示。4Kディスプレイには、UDR-N50Aから出力された株式会社キュー・テック支給のリファレンス4Kコンテンツを再生していた
(山下香欧)