ハーバード大学のアスレチックスが昨年、ローイングレース(ボート競技)のライブプロダクション用として導入したJVCケンウッド社製4Kカメラ「GY-HM200SP」を利用して、今度は10月15日(現地時間)に行われるフィールドホッケー試合をライブストリーミングする。

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GY-HM200SPは、JVCケンウッドがスポーツプロダクション向けシステムとしてアピールする、高校や大学のスポーツ競技のライブ中継で採用されているIPストリーミングカメラ。ハーバード大学では、本カメラ以外に14セットのJVCケンウッド社製カメラシステムを持ち合わせており、3式のフライパックプロダクションシステムと2か所のコントロール室で、NCAA(全米大学体育協会)のディビジョン1レベルのホーム試合の模様を放送とストリーミングで届けている。

ローイングレースは、アイビーリーグ大学で人気のあるスポーツ競技の1つ。以前は沿岸から数台のカメラで試合の様子を捉えていたが、昨年からボート上から単一カメラGY-HM200SPで実況を伝える運用に変えて行っている。GY-HM200SPの導入以前は、屋外でプロダクションスイッチャなどのカメラソース入力にベースバンド線が必要であったこと、グラフィックスの入れ込みや、電源確保および持続時間といった挑戦的ポイントが多く、特に雨天の場合は運用を中止しなければならない環境であった。

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GY-HM200SPは、ワイヤレスでiPadなどのタブレットデバイスからクロック情報やオーバーレイできるスコアデータを読み込むことができ、カメラから直接ストリーミング配信を行える。この機能により、カメラ操作からプロダクションまで、ワンマンオペレーションが可能になったという。プロダクションでは、カメラソースだけのクリーン映像とストリーミングデータを同時にカメラ内に収録することができる。

10月15日の試合は、アイビーリーグ・デジタルネットワークでライブ配信される。本チャンネルはApple TVやRokuからも視聴できるようになっている。

スポーツプロダクションカメラという位置づけでアピール。IPストリーミングカメラというだけでなく、スコアボードのオーバーレイ機能、チームロゴのカスタマイズ機能などを持つ

(山下香欧)