株式会社朋栄の発表によると、同社が米国テレビ芸術科学アカデミー(NATAS:The National Academy of Television Arts and Sciences)より即時リプレイとHD超の制作技術に関して貢献したことを評価され、2016年エミー賞の技術およびエンジニアリング部門を受賞したという。
同社代表取締役社長の清原克明はエミー賞受賞について、次のようにコメントしている。
清原氏:弊社がテレビ業界で最高の栄誉であるエミー賞を受賞したことを、とても嬉しく思います。即時リプレイとHD超の制作技術については、2012年にフル4K高速度カメラFT-ONEを発表したことから始まります。当時は、撮像エリアを狭くすることで高速撮影をするカメラが主流でしたが、これではテレビ番組やエンターテインメントで活用できる高品質な映像を得ることが難しく、大きな転換が必要だと感じ、未踏の開発に着手しました。
FT-ONEの登場後、スポーツ中継をはじめ、様々な場面でスーパースロー映像が使用されるようになっています。映像制作の分野で新たな表現手法の一助となれたことを誇りに感じています。今後もさまざまなシーンで活用され、人々に大きな感動を与える映像をお届けできるよう、さらなる技術革新に邁進してまいります。
FT-ONEの開発担当の、朋栄取締役佐倉研究開発センター研究開発・製造統括本部研究開発本部インカム開発部部長の冨田光浩氏は、エミー賞受賞について次のようにコメントしている。
冨田氏:過去28年以上にわたり、研究開発用や産業用のハイスピードカメラなどを開発してきました。今回は、ハイスピードでありながらも高解像度で高品質な映像を撮影するという最も難易度の高い目標を掲げ、それを具現化する技術を確立して製品化しました。これまでFT-ONEを活用いただいた方々に感謝するとともに、FT-ONEを通じエミー賞を受賞したことを喜びたいと思います。
技術およびエンジニアリング部門は、NATASにより、テレビ技術や科学技術の発展に寄与し、貢献の高かった企業・団体や個人への表彰として「The Technology&Engineering Emmy Awards」が設けられている。同賞の表彰式は、2017年1月7日(現地時間)米国ラスベガスにて開催される。