Blackmagic Designは、同社のカラーグレーディングソフトウェア最新版DaVinci Resolve12.5.4アップデートを発表した。今回のアップデートでは、新しいMacBook Pro Touch Barに対応し、Rec.2100および2020をサポートしている。既存のDaVinci Resolveユーザーは無償でアップデートが可能。詳細確認と無償ダウンロードは、同社Webサイトより。
同アップデートにより、Appleの新しいMacBook Pro Touch Barとの互換性を追加。Touch BarはMacBook Proのキーボード上部にあるマルチ・タッチ対応のRetinaディスプレイ・ストリップで、最もよく使用するツールに必要な瞬間にアクセス可能。DaVinci Resolve 12.5.4を使用している場合、Touch Barはユーザーが行っている作業に基づいて、自動的にコンテクスト・センシティブなツールを表示する。メディアページでは、Touch Barをタップするだけで現在のクリップのビンへの追加、アイコンビューとリストビューの切り替え、クリップ属性の表示、メディアの検索、メタデータの表示などが可能となる。
ビデオを編集している場合、Touch Barはメディアプール、ソースビューア、タイムラインなど、選択されている機能に基づいてコマンドを表示。ユーザーは、トリムモードの切り替えやタイムラインのナビゲーション、異なるタイプの編集などを、マウスやプルダウンメニューを使わずに使用できる。Touch Barでは、ギャラリースチルの保存およびワイプ、ビューアモードの切り替え、ショット比較用の分割スクリーンモードでの作業などが可能な他、マルチ・タッチ・ジェスチャーで、プリンターライトなど複数のカラーパラメーターの同時調整も行える。
DaVinci Resolveカラーマネージメントの使用時に新しいRec.2100をサポート。Rec.2100はRec.2020の上位集合で、SMPTE ST.2084(PQ)、Hybrid Log-Gamma(HLG)などのHDRフォーマットを定義する。また、Dolby Vision解析データのコントロール用の新しいスライダーを追加。ACESワークフローを使用しているユーザーは、新しいP3-D65 IDTsおよびODTs、そしてP3カラースペースを使用する新しいRec.2020 ST.2084 1000nit ODTを使用できる。
その他にも、Mac、Windows、Linuxで、Grass Vally HQおよびHQXコーデックのサポートの追加や、ProRes 4:4:4:4での作業時にスーパーホワイトおよびサブ・ブラックのデータを保存、WindowsでのMPデコーディング、Canon 5D Mark IVカメラからのCR2ファイルのサポート改善、EXRデコードおよび再生パフォーマンスの向上が含まれている。DaVinci Resolve 12.5.4の新しい機能は以下の通り。
(以下、プレスリリースより引用)
- MacBook ProのTouch Barサポートを追加
- WindowsでMP3ファイルのデコーディングサポートを追加
- ProRes 4444コーデックでスーパーホワイトおよびサブ・ブラックデータの保存サポートを追加
- Mac、Windoows、LinuxでGrass Valley HQおよびHQXコーデックのサポートを追加
- DaVinci Resolveカラーマネージメントで Rec.2100サポートを追加
- Dolby Vision解析データコントロール用の新しいスライダーを追加
- ACESでP3-D65 IDTおよびODTを追加
- ACESでP3用のRec.2020 ST.2084 1000 nits ODTを追加
- DPXファイルで画像方向フラグのサポートを追加
- Canon 5D Mark IVからのCR2ファイルのサポートを向上
- 大規模なノードグラジュでの作業時にグレーディング/再生パフォーマンスを向上