NAB以降発表の新製品が勢揃い
パナソニック株式会社は、7月3日~4日の二日間、東京・秋葉原のベルサール秋葉原にてNAB2017に出展した新製品の内覧会「After NAB 2017 新製品発表会」を開催した。
同社はNABにて「放送・制作・ニューテクノロジー」「スタジアム“Guest Experience=観客満足向上”」をコンセプトに、4K-HDR/HD-SDRハイブリッド運用や4K 12G制作システムなどのエンターテインメントソリューションを展示しており、同展示会では、NAB発表・展示の新製品に加え、CineGearで発表となった注目の新製品コンパクト・シネマカメラ「AU-EVA1」初号機となるプロトタイプも展示された。その他にも、「最新の4K、8K映像機器と将来の映像システム構築」と題したセミナーも開催された。
シネマ制作市場に向けたEFマウント方式の小型軽量4K60pメモリーカード・カメラレコーダー「AU-EVA1」。新開発の5.7Kスーパー35mm MOSセンサーを搭載し、4K/2K 10ビット4:2:2映像を実現。V-Logガンマ、広色域V-Gamut対応。同社のVARICAMを継承するテクノロジーを搭載している。2017年秋発売予定
小型軽量4Kカメラレコーダー「VARICAM LT」。VARICAM 35と同一のスーパー35mm 4K MOSセンサーを搭載。デュアルネイティブISO(ISO800/ISO5000)、14ストップ以上のラティチュードを実現。ジンバルやドローンへの搭載にも適している
Thunderbolt 3を採用したexpressP2ドライブ「AU-XPD3」。Thunderbolt 3採用により、転送速度は同社従来製品の約4倍となる最高10Gbpsを実現。512GBのexpressP2カードではAVC-Intra4K422(4K/24p)で収録可能な約3時間のコンテンツを約7分間でオフロードでき、本機2台をデイジーチェーン接続して同時アクセスすることで、512GBのexpressP2カード 2枚に記録された6時間のコンテンツ(AVC-Intra4K422、4K/24p)を約8分間でオフロード可能
ドローンと風船を融合した「Ballooncam」ヘリウムガスによる風船に4基のプロペラを装備したもので、風船部分にはプロジェクションによる表示も可能。会場ではAG-GH4Uを搭載していた
360°映像を非圧縮4K/30pで出力可能な360°ライブカメラヘッド「AW-360C10」。4系統のカメラ映像をスティッチング(接合)し、アスペクト比2:1正距円筒図法形式の360°映像を生成する。2017年8月発売予定
カメラ部に1/2.86型フルHD 3MOSセンサーとDSP(Digital Signal Processor)を搭載した屋外対応HDインテグレーテッドカメラ「AW-HR140」。光学式の揺れ補正機能OIS(Optical Image Stabilizer)とPan/Tilt機構式振動補正機能を同時に機能させるD.I.S.S.(Dynamic Image Stabilizing System)を搭載しており、会場では実際に振動を加えてもブレないデモを行っていた
業務用メモリーカード・ポータブルレコーダー「AG-UMR20」、およびAG-UMR20専用オプションのコンパクト・カメラヘッド「AG-UCK20GJ」によるポータブルレコーダーシステム新「POVCAM」
AG-UMR20単体では3G-SDI入力(23.98PsF対応)からHD(1080/59.94p)収録が可能。SDXC/SDHCメモリーカード対応のダブルSDメモリーカードスロットを備え、リレー記録により長時間の連続記録が可能。新たにLAN端子を備え、IP接続による外部からのリモートコントロール、ネットワークへのストリーミング出力を実現。コンパクト・カメラヘッドAG-UCK20GJは、広角・20倍ズーム、16軸独立色補正、5軸ハイブリッド画揺れ補正、赤外線撮影、NDフィルターなどを装備
4K/HDインテグレーテッドカメラ。講義やブライダルなどのシーンで活躍する、回転台一体型カメラ
NABでも展示されており、今回参考出品となったライブプロダクションセンター「AV-HLC100」。1MEのスイッチャー、リモートカメラコントローラー、オーディオミキサー機能を一体化。ワンマンオペレーションによるライブストリーミングが可能な簡単操作を実現。オートリンク機能によりリモートカメラと接続が容易(最大8台接続可能)
12G-SDIに対応した4Kライブライブスイッチャー「AV-HS8300」。4Kモードで最大80入力/40出力に対応した4MEスイッチャー。DSK/8キーヤー、マルチビュー4系統出力、10bitフレームシンクロナイザー、カラーコレクターなどの機能を搭載している。2017年10月発売予定
参考出品の8K映像切り出しシステム「EMCOSS」。マルチカメラ連携システムにより、ワンマンによるマルチカメラ制御が可能。8Kセンサーと広角レンズ補正技術により超広角映像からのクロッピング可能
AVC-ULTRAや12G-SDIに対応した8Kスーパーハイビジョンレコーダー「AJ-ZS0580」。AVC-ULTRA(AVC-Intra4:2:2)で、8K-YPbPr方式59.94p In/Out(12G-SDI×4)を備え、expressP2カードおよびmicroP2カードにて8K記録が可能。あわせて、HD同時記録や4KおよびHDの同時出力も行える。2017年10月発売予定
4Kアーカイブシステム。一時保存、アーカイブした4K素材はプロキシ生成・メタデータの紐づけにより検索・Web検索が行える。4KからダウンコンバートしたHD素材に4K素材を添付するアーカイブ機能を搭載している