ソニーがアドバンストメディアワークフロー協会(AMWA:アムワ)の取締役会メンバーとなった。これはソニープロフェッショナル・ソリューションヨーロッパが9月1日、IFA開催に合わせて発表したもの。他メンバーと共にAMWAが進めているNetworked Media Open Specifications(NMOS)の開発、標準化などに貢献する役割を担うという。
AMWAは、ネットワークメディアワークフローのためのソリューションの開発を促進するオープンなフォーラム。主にIPソフトウェアベースのアーキテクチャへの業界の移行を意識した企業やメーカーが同フォーラムのメンバーとなっている。ソニーはAMWA設立当初からのメンバーで、現在、ソニーのほか、アビッド、BBC、EBU、FOXやPBSなど10社がAMWAのプリンシパルメンバーである。アドビ、キヤノン、グラスバレーなど14社がゼネラルメンバー、そしてNHK、東京放送、パナソニック、ヤマハなど50社近い企業がアソシエートメンバーとなっている。
AMWAは、IPライブプロダクションシステムで使うIS-04/IS-05/IS-06といったネットワークメディアオープン仕様(NMOS)を開発している。IS-05は放送機器ベンダー間の相互運用性を確保し、システム統合を簡素化するためのオープンな仕様。これまでに20社以上の企業が仕様を実装しており、APIを含めて開発途中のプロジェクトでも、GitHubを介してすべてオープン公開している。
提案されている今後のロードマップ
ソニーはIPライブプロダクションシステムの開発を開始して以来、単にIP転送を利用するだけでは、実稼働システムをSDIよりも、効率的かつ実用的であるというアプローチとしては不十分だという。IPの完全な利点を実現するためにも、AMWA NMOSプロジェクトで開発したシステムを採用し、さらなる業界全体の相互運用性を促進していく。ソニーヨーロッパはIBC2017で、SMPTE ST 2110、SMPTE ST 2059、SMPTE ST 2022-7およびNMOS IS-04検出および接続管理デバイスを、技術参考として展示する予定(会議室E106)。
(ザッカメッカ)