株式会社JVCケンウッドは、2017年11月15日から17日の期間中に千葉・幕張メッセで開催される国際放送機器展「Inter BEE 2017」に出展する(ホール6/No.6110)。

同社ブースでは、スポーツや音楽などの各種イベント中継をローコストかつシンプルに可能にするIPリモートカメラソリューションをメインに紹介。また、4Kカメラソリューションとして、4K DCIシネマ映像制作の提案を行うほか、米RTi社との協業による360° 4K60p VR制作ソリューションを参考出品する。詳細は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

1.IPリモートカメラソリューション

1)IPリモートプロダクションシステム(参考出品)
スタジオや調整室などから遠隔地にある当社製各種ネットワーク対応カメラをネットワーク経由でリモート操作し、ローコストかつシンプルなシステムで映像制作から配信までを行えるトータルソリューションを紹介します。IP制御でマルチカメラ撮影に対応可能なStreamstar社製ライブプロダクションシステムを使用し、「コンテンツ撮影」「ネットワーク伝送」「グラフィックオーバーレイ」「配信」という一連のワークフローを提案します。

2)定点リモートカメラシステム(参考出品)
プリセット位置に合わせて、自動で画像やテキストの重畳が可能なプリセット・オーバレイ機能を搭載したPTZカメラを参考出品。パケットロスやジッターを大幅低減し、高品質な映像・音声の配信を実現するクラウドサービス「Zixi」とZixiプロトコルを搭載したVITEC社製「MGW ACE Decoder」との組み合わせにより、定点カメラとしてネットワーク経由で遠隔地から操作、観測するシステムを展示します。

3)ローコストスタジオシステム
リモートカメラコントローラー「RM-LP100」の最新ファームウェアVersion2.0を公開。「RM-LP100」1台で、複数の当社製ネットワーク対応カメラ※1のリモート操作とタリー表示を可能とし、簡易マルチカメラ運用をローコストで実現します。また、個人や競技団体などでも独自に、スポーツイベントの生中継を収録、配信できるスコア重畳機能を搭載した業務用カメラレコーダー「GY-HM200BB」を展示し、ワンマンオペレートのデモンストレーションを行います。

※1:対応機種「KY-PZ100」「GY-HM200」「GY-HM660」「GY-HM850」。

2.4Kカメラソリューション

1)4K HDR映像制作
BT2020色域のカバー率を80.3%実現し、ハイブリッド・ログ・ガンマの特性に近くLUTによる変換ロスの少ないJ-Log1モードから、BT2100のHDRハイブリッド・ログ・ガンマに変換するLUTファイルを用いてグレーディングしたデモンストレーション映像を展示します。J-Log1に対応したATOMOS社レコーダーにより、HDRとしてビューイングおよびモニター表示/記録が可能です。

2)4K DCIシネマ映像制作(技術展示)
DCI-P3の色域カバー率93.8%、面積比111.9%のJ-Log1映像をデジタルシネマ規格のDCIカラースペース DCI- X’Y’Z’、およびDCI-P3(RGB)に変換するDCI対応LUTファイルを技術展示するとともに、このLUTファイルでグレーディングしたデモンストレーション映像を展示します。ダイナミックレンジ800%を実現するJVC Log1モードを搭載した4Kカメラレコーダー「GY-LS300CH」で撮影した映像をDCI-X’Y’Z’ LUTファイルを用いることで、映画館で上映されるデジタルシネマパッケージと同じカラースペースでグレーディングが可能となります。

3)小型 4K60pカメラシステム

  • 分離型4Kカメラシステム「GW-SP100」
    4K対応Super 35mmイメージセンサーを搭載し、マイクロフォーサーズシステムレンズマウントを採用した小型4Kカメラユニットと、脱着・折り畳み可能な7インチフルHD液晶モニターを装備したビデオユニット、コントロールユニットからなる分離型4Kカメラシステム「GW-SP100」を展示。4K(3,840×2,160)/60p撮影に対応し、別売のケーブルや関連周辺機器との組み合わせにより、自由度の高い設置と遠隔操作撮影を可能にします。
  • 4Kモジュールカメラ「GW-MD100」
    VIVID社製コントロールソフトウェア(技術展示)と連携し、汎用パソコンやWindows®タブレットでカメラ機能を遠隔操作する、4K対応Super35mmイメージセンサー搭載の小型4Kカメラモジュール「GW-MD100」を展示します。レンズはマイクロフォーサーズ規格に準拠し、本体は小型・軽量のため、制作・イベント用途やファクトリーオートメーション、移動体カメラ、定点カメラなどのさまざまシーンで活用できます。

4)米RTi社との協業による360度4K60p VR制作ソリューション(参考出品)
米国Realtime Immersion社(RTi)とのコラボレーションにより、Super35mmイメージセンサーを搭載した360度撮影カメラ、VRヘッドマウントディスプレイ、および専用VRアプリケーションを参考展示。業務用放送向けに、360度映像撮影・ライブ配信ソリューションとして提案します。カメラ部分は、スポーツ、エンターテイメント、ニュースなどのVRライブ映像を360度撮影する際に最適な3Kx3K読み出しに対応。RTi社の独自開発による一眼カメラデザインの光学システムと組み合わせることで、高画質でつなぎ目のないスムーズな映像を送出できます。また、複眼カメラでは必要なスティッチングソフトが不要なため、映像の遅延を最小に抑えることが可能です。あわせて、携帯端末への360度ライブ映像配信が可能なアプリケーションや360度コンテンツの表示に対応したVRヘッドマウントディスプレイも展示します。