ソリトンシステムズは、ライブ映像中継システムSmart-telecaster Zaoや、より小型化されたH.265のハードウェアエンコーダ搭載のZao-Sのほか、ソフトウェアベースの製品としてスマートフォンを利用したSmart-telecaster for Android/iOSやストリーミング配信やファイル受信機能などに対応したSmart-telecaster HD Viewなどを出展した。

Smart-telecaster Zao-Sは2017年3月に発表され、本体サイズ77mm×123mm×35mm、バッテリー込みの重量は350gと非常に小型・軽量化されており、約60分稼働可能。また、HD-SDI、HDMI両方の入力に対応し、モバイル回線を3回線束ねることが可能で、同社が独自開発したハードウェアベースのHEVC/H.265のエンコーダを搭載しており、H.264やVP8といった旧世代のコーデックと比較して、約半分の帯域で映像伝送が可能となっている。

ブースでは、ドローンやハンドヘルドカメラなど、中継スタイルに合わせて様々なカメラを利用できるカメラコーナーや、YouTubeやFacebook Liveなどを利用して中継映像を世界中にストリーミング配信できる配信コーナー、手持ちのスマホで簡単に中継できるスマホコーナーなどがあり、様々な状況での利用をアピールしていた。

スマホコーナーでは、Smart-telecaster for Android/iOSにより誰でも簡単に高画質映像中継がどこからでも可能なシステムを紹介。スマートフォンに搭載されているカメラや通信モジュールを利用した伝送・中継のデモを行った。映像の送信と双方向の音声通話が可能

キヤノンのMM100-WSはモジュール構成となっており、アプリケーション開発に必要となるカメラのAPI(Application Programming Interface)も公開されているほか、1lx程度の低照度環境下でも撮影可能なため、ソリトンシステムズのシステムと組み合わせることでさまざまな環境に対応するカメラシステムを構築可能だ

Zao-Sは同社独自のRASCOW(Real-time Auto Speed Control based-on Waterway model)テクノロジーを搭載。揺らぎの大きい環境においても継続して安定した映像伝送を行うことが可能で、最大3回線までの3GやLTEを利用しHD-SDI、HDMI両方の入力映像をワイヤレスで伝送可能

ドローンを使用した中継システムの紹介

Smart-telecaster HD Viewによるストリーミング配信システム。ライブ中継機能のほか、ファイル受信機能やIPストリーミング機能、Zao-Sの受信映像の録画、静止画の取得機能、受信映像の外部出力機能などの機能をもつ

ライブ中継システムSmart-telecaster Zao/Zao-Sレンタルサービス。通信モデムのほかバッテリーやケーブルセットにしたものや、受信用のPCなどライブ中継に必要な機材一式のレンタルサービスで、Zao-Sの送信システム一式で1週間6万円から