パナソニックの4KシネマカメラVariCam LTは、2月末にリリースされる次期ファームウェアで、コンサート、イベントやスタジオ生放送といった、マルチカメラで対応するライブシーンで使用可能になる。

パナソニックが、2月6日からオランダ・アムステルダムで開催するISE 2018に備えて発表したプレスリリースによると、VariCam LT用のファームウェアバージョン6で、タリー連動やリターンビデオ管理に対応、そして新しいシェーディングモードが搭載される。CCUにAK-HRP1000/1005といったROP(リモートオペレーションパネル)で、カメラ制御ができるようになる。そしてリモートでLUTをアップロードし、Pomfort、Colorfront、FireFlyやCodexといった、カラーコレクションソフトウェアでリアルタイムにカラーグレーディングで行い、現場にあるマルチカメラのカラーマッチングが実行できる。

© Panasonic UK&仏HD LOC

シェーディングモードでは、色補正を行っているライブソースと別途にV-Logで記録することができるため、劇場やファッションショーといったライブイベントのポスト制作に役立つ。音声機能についても、ライブシーン向けに、ファンノイズを抑えられるライブモードという設定が追加される。2系統のSDI出力は、1つは記録用に、もう1つはステータスチェック用にと、個別に制御できる。そしてライブカメラに重要な光伝送も、DTS、ERECA、Multidyne、Telecastといった伝送機器経由で行える。

VariCam LTカメラはSuper 35mmセンサーが搭載されているため、ライブプロダクションで使われるENGカメラとは勝手が違う。パナソニックのプレスリリースには、VariCam LTをライブプロダクションで使う利点を以下のように挙げている。

  • 映画シーンのような奥行き感を実現
  • HDR対応のダイナミックレンジ14+ストップ
  • VariCamの画質と色彩科学
  • デュアルネイティブISO(800/5000)機能による低照度撮影
  • 5000ISOで、レンズアダプターやズーム焦点距離によるFドロップを補正

(ザッカメッカ)