テクトロニクスは、PRISMメディア解析ソリューションが、Professional Media over Managed IP NetworksのためのSMPTE ST 2110の規格(-20、-30、-40、-21)をサポートしたことを発表した。さらに、PRISMの機能に信号生成機能を追加する。

PRISMは設備内に混在する多様な放送信号に接続し、新たなST 2110信号生成機能を利用することで、将来のフルIPベースのインフラへ移行するためのワークフローに対応した測定、ネットワーク解析、トラブルシュート・ソリューション。テクトロニクス、ビデオ・プロダクト・ライン、ジェネラル・マネージャのチャーリー・ダン氏は、次のようにコメントしている。

ダン氏:ST 2110規格の発行はIPへの移行を加速しますが、放送局におけるネットワークの安定性とIP技術への対応なしには移行は実行できません。PRISMは、当社のお客様がST 2110の世界への移行で必要となる、確信と信頼をお届けします。

新しいネットワークの問題を調べデバッグすることの難しさは、接続エラーやその他の問題がどこから始まっているかを特定することで、このような問題の効果的な検出方法は、ネットワークに確実な信号を入力して信号経路とシステムの冗長性を確認することだとしている。PRISMの新しいMP-GENオプション・モジュールは、ST 2110-20、-30、ST 2022-7のテスト・パターンを出力するため、IPネットワークおよびハイブリッド/SDIネットワークの12G-SDIでの検査に利用可能。PRISMの最新のアップデートでは、以下の信号生成、接続、解析が行える。

  • ST 2110-10:システムのタイミング
  • ST 2110-20:非圧縮のアクティブ・ビデオ
  • ST 2110-30:非圧縮のPCMオーディオ
  • ST 2110-40:補助データ
  • ST 2110-21:非圧縮ビデオのトラフィック・シェイプ

PRISMには数多くの測定/トレンド・グラフ、セッションの表示機能があり、ビデオ、オーディオまたはST 2110のデータ・コンテンツの間欠的な喪失を含む、ネットワークまたはコンテンツ問題を可視化できる。また、ST 2110-21への新たな対応として、IPネットワークにおいて、さまざまなトラフィック・フロー条件で送受信性能がテスト可能。さらに、テクトロニクスはシステム・セットアップと保守のためのPTP(Precision Time Protocol)タイミング解析機能を拡張し、NMOSの探索・登録/SDP(Session Description Protocol)サポートの追加により、システム統合を容易にするとしている。PRISMはIPとSDI(12G/3G/HD/SD)の両方が測定でき、それぞれの入力を簡単に切り替えできる。