DP-V2421(左)、DP-V1711(右)

キヤノンは、業務用4Kディスプレイの新製品として24型の「DP-V2421」、17型の「DP-V1711」を2018年4月下旬に発売する。希望小売価格はオープン、市場想定価格はDP-V2421が税別316万円、DP-V1711が税別150万円。

12G-SDI端子搭載により、4K60p映像をSDIケーブル1本で受けることができる

DP-V2421/V1711は、12G-SDI端子を搭載した業務用4Kディスプレイ。12G-SDI端子(IN/OUT各4系統)の搭載により、3G-SDI端子搭載の4KディスプレイではSDIケーブルを4本必要としていた4K/60P映像の送受信が、12G-SDI対応ケーブル1本で可能となった。12G-SDI対応ケーブル(4本)の接続により、4K/60Pの映像信号を4系統入力でき、1つのディスプレイで信号を切り替えながら複数の4K映像を確認することが可能。

HDMI端子を搭載しており、4K/60P映像をケーブル1本で受信し再生することが可能。また、「SMPTE ST 2086」のHDRメタデータの表示にも対応しており、コンテンツ内の最大輝度や平均輝度などの情報も確認できる。外部機器からのコントロール制御が可能なLAN端子を搭載。またDP-V1711はスイッチャーからのコントロール制御が可能なREMOTE端子を搭載している。電源部には、AC100~240Vに加え、DC12V(DP-V1711のみ)を採用し、屋外の撮影でも映像確認が可能。

放送向けのHDR方式である「Hybrid Log-Gamma」や、映画制作や配信向けのHDR方式である「PQ(Perceptual Quantization)」に対応。同社独自のLogガンマ「Canon Log/Log 2/Log 3」にも対応している。さらに、入力信号の輝度レベルを表示する波形モニター、入力画像を輝度別に異なる色で表示するフォルスカラー、2画面表示などの映像確認アシスト機能を搭載。主な映像確認アシスト機能は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

【主な映像確認アシスト機能】

  1. EOTF(Electro-Optical Transfer Function)
    ビデオ信号をディスプレイの光(リニア信号)に変換し、各種規格に沿った変換関数で表示する機能。「Hybrid Log-Gamma」や「PQ」などに対応し、さまざまな規格の映像を確認可能。
  2. 波形モニター
    「Hybrid Log-Gamma」や「PQ」のHDR方式に沿った信号の輝度レベルをスケール(単位)表示で確認可能。
  3. フォルスカラー
    入力画像を輝度別に異なる色で表示することにより、カメラの露出合わせを補助する機能。白とびや、黒つぶれを輝度に応じた色で表示し、露出状態を視覚的に確認可能。また、波形モニターと同様に、各種HDR方式の輝度スケール(単位)を表示し、信号の輝度レベルをより正確に確認可能。
  4. 2画面表示
    1系統/2系統の4K映像を2画面で表示可能。HDRとSDR(Standard Dynamic Range)の比較や、HDRとフォルスカラーやピーキングなど機能表示を並べて確認することが可能。
  5. HDRレンジ調整
    HDR規格やLogの映像信号が持つダイナミックレンジの全階調を表示することや、確認したい階調の範囲を調整し表示することが可能。

なお、DP-V2421/V1711は、2018年4月9日から12日(米国時間)に米国ラスベガスで開催されるNAB2018の同社ブース(セントラルホール/C4325)と、2018年5月23日から24日に東京・秋葉原にて開催される「After NAB Show 2018」にて展示予定。