※写真は昨年の様子

NHKは、2018年4月9日から12日(米国時間)に米国ラスベガスで開催されるNAB2018に出展する(ノースホール/N331FP)。同社ブースでは、8Kスーパーハイビジョン(以下:8K)の本放送に向けて、開発・整備を加速している最新のコンテンツや機材を展⽰する。詳細は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

■8Kシアター
アメリカ国立公園の雄⼤な⾃然を、空撮を交えて撮影した「北⽶イエローストーン」や、世界有数のバレエ団ロシア・マリンスキーによる「くるみ割り人形」など、HDR(High Dynamic Range)で撮影した8Kの最新コンテンツを350インチのシアターで上映します。

■8K視聴スタイル
ディスプレーサイズやスピーカー構成の異なる3種類の8K再生機器を展示し、8Kの視聴スタイルを紹介します。70インチディスプレーと2つのスピーカーシステム※1、85インチディスプレーとラインアレースピーカー※2、98インチディスプレーと22.2チャンネルスピーカーによる3つの視聴スタイルをご体感ください。

※1 株式会社ソシオネクストの協力で展示
※2 NHKとシャープ株式会社との共同開発

■新開発・8K IP伝送装置
8Kの映像や音声などの番組素材をIP(Internet Protocol)信号で有線伝送できる伝送装置を開発しました。現場の映像を高精細な画質を維持したまま低遅延で伝送できます。IPの特徴である双方向通信が可能なことから、音響調整を行うスタッフを現場に派遣せずに放送局内でリモートミキシングするなど、新しい制作スタイルの実現が期待されています。

■8K/240Hz単板カメラと4倍速スローモーションシステム
8Kの映像を1秒間に240コマ撮影できる単板カメラを開発しました。スポーツなど動きの速い被写体を、動きぼやけの少ない映像で撮影することができます。また再生時間を4倍に伸ばすスローモーションシステムを開発しました。スポーツ番組などでの活躍が期待されています。

■MMT配信技術によるマルチビュー
インターネットで使われているIPと親和性が高く、8K試験放送にも採用されている配信技術MMT(MPEG Media Transport)を用いたマルチビューサービスを紹介します。テレビの放送番組と同期した複数の映像を⼿元のタブレットで見ることができます。今後、ARやVRへの応用も期待されます。

■8Kディスプレーによる高精細VR
8Kディスプレーを用いたVRシステムを紹介します。これまでの2K相当のVRシステムは、ディスプレーの解像度が不⼗分でVRの映像では画素の粗さが見えてしまう課題がありました。8Kディスプレー※3の高精細映像により没⼊感のあるVR映像※4を体験できます。

※3 (株)半導体エネルギー研究所の協力で展示
※4 撮影地:宇宙航空研究開発機構(JAXA) 筑波宇宙センター