株式会社タムロンは、35mm判フルサイズデジタル一眼レフカメラ対応の超広角ズームレンズの新製品として「17-35mm F/2.8-4 Di OSD(Model A037)」(以下:Model A037)を発売する。ニコン用は2018年9月4日発売、キヤノン用は順次発売。希望小売価格は税別85,000円。
Model A037は、SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD(Model A012)とは異なるラインとして新たに誕生した、長さ90.0mm、質量460gの超広角ズームレンズ。焦点距離は、17mmから35mmまでをカバー。F値は、広角端で大口径F/2.8を実現し、望遠端においてもF/4の明るさを確保している。
レンズ構成は10群15枚。特殊硝材LD(Low Dispersion:異常低分散)レンズを4枚採用し、超広角ズームにおいて目立つことの多い倍率色収差を徹底的に抑制しているという。2枚のGM(ガラスモールド非球面)レンズを適切に配置し、歪曲収差を始めとした諸収差も良好に補正している。また、最短撮影距離がズーム全域で0.28mと短く、絞りを開けて被写体に近づけば、超広角ズームでも大口径ならではの背景をぼかした撮影が可能だという。
Model A037では、徹底的なゴースト解析シミュレーションを繰り返し実施し、光学設計の完成度を高めている。反射防止効果の高いBBAR(Broad-Band Anti-Reflection)コーティングを採用し、ズーム全域でゴースト、フレアの発生を大幅に抑制している。
AF駆動ユニットは静音性に優れた「OSD」を採用。オートフォーカスユニットの減速ギアを含む構造を刷新・最適化することで、従来の同社DCモーター搭載機種と比較して、駆動音を大幅に低減し、AFの精度とスピードも大きく向上しているという。
点光源を撮影した際に写る丸ボケに、絞り羽根の形状が出るのを抑え、極力円形となるよう7枚羽根の円形絞りを採用。開放から2段絞っても真円に近い形状を維持する。また、レンズ鏡筒の可動部、接合の各所に、防滴用のシーリング材を施すことで、レンズ内部に水滴が侵入することを防ぐ簡易防滴構造を採用。対物側のレンズ最前面には撥水性・撥油性にすぐれたフッ素化合物による防汚コートを採用しており、レンズの汚れやキズの原因となるホコリや水滴、手の脂などが残りにくく、かつ付着しても拭き取りやすくメンテナンス性に優れている。
また、別売アクセサリーのTAMRON TAP-in ConsoleTMに対応しており、レンズのファームウェアアップデートやAFの合焦位置などのカスタマイズをユーザー自身で行うことが可能。