グラスバレーブースレポート

グラスバレーは11月に公開されたDolby Vision対応や、業界最高クラスのデータ圧縮機能などの新機能を多数搭載したカラーグレーディング&フィニッシングシステムRio v4.5.3のほか、4Kビデオ編集のさらなる最適化や美しくクオリティーの高いスローモーション映像を実現する新たなモードが加わったEDIUS 9の最新バージョン「9.3」、近年テレビスタジオなどで使われだしたロボティックカメラシステムとしてHDカメラLDX C82を搭載したRS-LDXやディスクレコーダーT2 4K Elite、プロダクションスイッチャーKula、リプレイシステムLiveTouchなどを出展した。こうした機器はライブプロダクションやニュース編集ネットワークなど実際の業務に合わせた形で組み合わせて披露された。

News&EditingコーナーではEDIUS 9の最新バージョン9.3が搭載された編集システムHDWS 4K3 EliteやREXCEED Z4000のほか、クラウド編集システムEDIUS Cloudなどを出展

ライブプロダクションコーナーではシステムカメラLDX C82が搭載されたロボティックカメラシステムRS-LDXやプロダクションスイッチャーKula、リプレイシステムLiveTouchなどを展示

ロボティックカメラシステムRS-LDX。LDX コンパクトシリーズのすべての機能を活用可能なロボティックカメラソリューション。コントロールパネルから雲台、カメラ、レンズの完全なコントロールが可能で、プロンプターやエレベーターなど様々なオプションとの組み合わせによるカスタマイズが可能

プロダクションスイッチャーKula。コントロールパネルは16ボタン、19インチサイズから、24ボタンサイズと設置に合わせた種類を用意、さらに一部のMaverikパネルモジュールも接続でき柔軟な操作性を提供している。モデルにより、SMPTE ST 2110/2022-7や12G-SDIにも対応可能

ネットワーキングのコーナーではIPゲートウェイ/プロセッシングIQ Modular(IQMIX40、IQUCP25)、動き補償型フレームレートコンバータAlchemist Live、高画質UHDコンバータKudos Pro UHD1200などを出展

今月最新バージョンv4.5.3をリリースしたRioは、Dolby Vision対応などの新機能を多数搭載している。Rio v4.5.3の主な新機能としては、Dolby CMUボックスを使用することにより、複数のディスプレイデバイス用にタイムライントリムパスを簡単に作成でき、すべての情報を1つのXMLに保存することが可能になったほか、Neoパネルから全てのパラメータを制御することで長いタイムラインのプロジェクトでワークフローが高速化された。また、Rio内部ストレージに新しい圧縮モードを追加され、標準の非圧縮モードに加え、2:1から6:1に映像を圧縮して素材を管理することが可能になった。圧縮モードが搭載されたことで同じストレージ容量で管理できる素材の時間分は2〜6倍に増加した。

カラーグレーディング&フィニッシングRio 4K。Rioは高いリアルタイム性能とファイルベース・ワークフローの完全な統合により、生産性の高いポストワークフローを実現。今回のバージョンアップでBT.2020 HLGカラースペース・ガンマカーブ・リサイズ・ディベイヤー モード、およびカメラ名の表示が追加や、Alchemistの速度変換アルゴリズムも更新され、安定性がさらに向上