株式会社足柄製作所は、映画フイルム、マイクロフイルム、写真フィルムが酢酸ガスを発生しながら劣化をしてゆくビネガーシンドロームへの対策剤として「シグロ プロ G 酢酸ガス対策剤」、保存環境をそれらに適した空間にするための対策剤として「シグロ プロ H 調湿剤」を、映画フイルム、マイクロフイルム、写真フィルムを所有する行政・団体・法人・学校向けに発売を開始する。

近年、様々な分野でデジタル化が叫ばれているが、資料保存に対しても同様である。しかし、デジタルデータでの保存は、様々なリスクが潜んでいる。資料保存の本質は、安全かつ継続可能、復元が可能、そして機械や電気に頼るのではなく人間が簡単に確認可能といった点が重要であり、それらの点を考慮すると従来通りの物理的なモノを保存してゆく事が重要となる。足柄製作所では、国産映画フイルムの製造開始時期より、映画フイルムや写真フィルムの保存容器等を製造していた経緯より、映画や写真フイルムの劣化対策に関し、関東学院大学と東京工芸大学と共同で研究開発を実施し、今回の新製品発売に至ったとしている。2製品の特徴は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

  1. シグロ プロ G:フイルムの劣化常に発生し続ける酢酸ガスを99%以上吸収分解し続ける。酸性紙等の紙資料の劣化対策、スマートフォンなどのTACフイルムの劣化抑制にも使用可能。
  2. シグロ プロ H:映画フイルム、マイクロフイルムなどは適正な湿度域で保管しないと、加水分解等の劣化が進行する。シグロ プロ Hは、密閉容器内の環境を最適環境の40%RH前後に保持しながら、酢酸ガスも吸収分解をする。主流となりつつあるPETフイルムの劣化抑制にも効果を発揮する。
  3. フイルム缶メーカーが研究開発:数年に渡る実証試験を実施。PAT(ISO18916 写真活性度試験)取得のプロも納得する高品質

なお、両製品は、2019年2月28日(木)~3月3日(日)の期間中、パシフィコ横浜にて開催されている写真映像展示会「CP+2019」の同社ブース(総合ブース:G-64)にて展示中。