Blackmagic Designは、DaVinci Resolve用のキーボード「DaVinci Resolve Editor Keyboard」を発表した。2019年8月発売予定。希望小売価格はUS$995(国内:税別113,800円)。

DaVinci Resolve Editor Keyboardは、両手で同時に作業可能。マウスを使用する編集とは異なり、左手でイン点/アウト点を設定したり、編集を適用しながら、右手を使ってクリップ内での位置を操作でき、移動、イン点/アウト点のマーク、編集の適用、再び移動などを実行し、それらの作業を何度でも繰り返し行うことができる。

検索ダイヤルは、ゴムコーティングされた削り出しメタルで、使用感に優れており、DaVinci Resolveのクリップやタイムラインを確実にコントロールできる信頼感があるとしている。電子クラッチも組み込まれており、シャトルおよび位置調整を行う際、範囲の最後で停止する。これらはすべてソフトウェアコントロールで実行される。検索ダイヤルには、複数のローラーベアリングが使用されているので、動きは滑らか。ジョグモードでは回転範囲の制限がないため、タイムラインをスムーズにスクロールできる。

編集点の入力は、編集の際に最も頻繁に使用される機能の1つのため、キーボードを見ずに感覚で探せるよう、イン点/アウト点のボタンは他のボタンより大きくなっており、上部にはスペースがある。これは、右手でトランスポートコントロールを行い、左手でイン点/アウト点を打ちたい場合に便利な特徴だ。イン点/アウト点を設定したら、すぐ近くにある編集ボタンに押すだけで作業が実行できる。

編集機能のボタンは、イン点/アウト点のボタンの真上に配置されているため、指を伸ばすだけで必要な編集ボタンを使用可能。キーボードを使った編集は、コンピューターのユーザーインターフェースで行う編集とは大きく異なるので、各種編集機能は、キーボードの速度を活かせるように最適化されている。ほとんどの編集は、タイムラインで編集点を設定する必要はなく、ソースクリップで実行できる。編集点には、タイムライン上で一番近い編集点、あるいはマッチするタイムコードが使用される。

内蔵の検索ダイヤルは、編集点のトリムを正確かつスピーディに実行でき、ロールトリムの操作は簡単に実行できるという。必要なトリムの種類に応じてロールボタンのひとつを押しながら、検索ダイヤルを回して操作可能。

「カット」キーは編集点のトランジションを削除し、2クリップ間の切り替えをシンプルな編集点に戻すことが可能。「ディゾルブ」を押して2クリップ間に1秒のディゾルブを追加し、「長さをロール」を使用して目的に応じた長さのトランジションを作成できる。「スムースカット」ボタンでは、ボタン一押しでジャンプカットを除去できる。

DaVinci Resolve Editor KeyboardではキーのQWERTY配列が見直され、プロのエディター達から寄せられたフィードバックに基づいてレイアウトが更新された。しかし、DaVinci Resolveのカットページおよびエディットページでは従来の編集機能をすべて使用できるので、主なキーボードのQWERTY配列での操作は変わらないという。標準編集モードは全てメインキーボードに搭載されている。改良されたレイアウトには新機能も含まれており、即座にフルスクリーン表示に切り替えられるビューアボタンなどはその一部。フルスクリーン表示でキーボードを使用し、編集を実行することも可能。

編集点や長さを数値で入力する際は、タイムコード入力用に特別設計されたキーパッドが搭載されている。「F/TC」ボタンを使用して、タイムコードとフレームを切り替えられる。「F/TC」ボタンを押し、変更するフレーム値を入力するだけだ。桁数の多いタイムコード値を入力する際はダブルゼロボタンを使用できるので、0キーを何度も押す必要はない。また、プラスキーおよびマイナスキーでは、絶対値の入力ではなく、現在の値に対するオフセットとしてタイムコード値を設定できる。DaVinci Resolve Editor Keyboardの主な機能は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

  • 優れた強度の金属製
  • NLEソフトウェアでは不可能な高速編集
  • 検索ダイヤル・コントロール
  • ソーステープでクリップを高速検索
  • 瞬時にビンを再分類可能なボタン
  • イン点/アウト点トリム用の大きなボタン
  • インテリジェント編集に対応した新キーボードモード
  • 検索ダイヤルを使ったライブトリム用のボタン
  • トランジションタイプ変更用のボタン
  • DaVinci Resolveキーボードショートカットの改善
  • タイムコード入力用キーパッド
  • 編集コンソールのカットアウトに設置可能

なお、DaVinci Resolve Editor Keyboardは、2019年4月8日から11日(米国時間)に米国ラスベガスで開催中のNAB2019の同社ブース(サウスホール/SL216)にて展示されている。