株式会社タムロンは、35mm判フルサイズデジタル一眼レフカメラ対応のズームレンズ「35-150mm F/2.8-4 Di VC OSD(Model A043)」(以下:Model A043)を発表した。発売日はニコン用が2019年5月23日、キヤノン用が2019年6月20日。希望小売価格は税別100,000円。
Model A043は、広角端35mmから望遠端150mmまでの約4.3倍のズーム比をもち、中望遠の85mmを中心に人物撮影で最適とされる焦点距離をカバー。F値は、広角端で大口径F/2.8、望遠端においてもF/4の明るさを確保している。望遠ズームでありながら長さは124.3mmとコンパクトサイズ。
レンズ構成図/MTF
光の分散性が非常に低い3枚の特殊硝材LD(Low Dispersion: 異常低分散)レンズと3枚の複合非球面レンズをバランスよく配置した光学設計により、レンズの解像性能に悪影響を及ぼす色収差をはじめとする諸収差を徹底的に抑制しているという。
反射防止効果の高いBBAR(Broad-Band Anti-Reflection)コーティングの採用と、レンズ内面反射に配慮した光学設計により、ズーム全域でゴースト、フレアの発生を大幅に抑制。太陽など強い光源が画面内に入った場合でも有害光による画質の低下を低減するとしている。
AF駆動にはDCモーター「OSD(Optimized Silent Drive)」を採用。従来のDCモーター搭載機種と比較して駆動音を低減するとともに、AFの精度とスピードも向上。また、動きのある被写体の撮影でも、正確に合焦する優れたAF精度と追従性を実現。
手ブレ補正機構VC(Vibration Compensation)を搭載。制御システムに手ブレ補正処理専用のMPUを独立させた「デュアルMPU」を採用したことで、高速・高精度なAF性能に影響をあたえることなく、あらゆるシーンで強力な手ブレ補正効果を発揮するという。
最短撮影距離をズーム全域で0.45mとすることで、望遠域使用時の「寄れない」ストレスを解消し、被写体との距離感を自由に図れるよう配慮。被写体となる人物との距離を状況に合わせて変えられることにより、ポートレート撮影で重要となる被写体とのコミュニケーションを円滑に行うことができる。
レンズ鏡筒の可動部、接合の各所に、防滴用のシーリング材を施した簡易防滴構造を採用。雨天などの環境下でレンズ内部への水滴の侵入を防ぐ。また、対物側のレンズ最前面には、撥水性・撥油性に優れたフッ素化合物による防汚コートを採用。レンズの汚れやキズの原因となるホコリや水滴、手の脂などが残りにくく、かつ付着しても拭き取りやすい。
別売りアクセサリーのTAMRON TAP-in Consoleに対応しており、レンズのファームウェアのアップデートやAFの合焦位置、手ブレ補正モードの選択などのカスタマイズをユーザー自身で行うことが可能。
また、同レンズは「17-35mm F/2.8-4 Di OSD(Model A037)」とセットで使用することにより、F/2.8-4シリーズとして17mmから150mmまでの焦点距離をカバー。2本合わせても重さが1,250gと軽量。