© UNIVERSAL SIGMA
Blackmagic Designの発表によると、ロックバンドThe BirthdayのTOUR 19 NIGHTS 2018 AUTUMNのライブ撮影に6台のURSA Mini Pro 4.6Kおよび4台のPocket Cinema Camera 4Kを含む、合計10台のBlackmagic Designカメラが使用されたという。URSA Mini Pro 4.6KはBlackmagic RAWで収録をし、ポストプロダクションにおける編集およびグレーディングのワークフローには、DaVinci Resolve Studioが使用された。
同ツアーの収録は株式会社祭が担当。今回、ライブ撮影のディレクションを行なった株式会社祭の野村徹氏は次のようにコメントしている。
野村氏:撮影から編集、グレーディングまで全てのワークフローをBlackmagic Designで統一することを決めていました。ライブ映像を素晴らしいものにするために、グレーディングを念入りにしたいと考えていたため、RAWで収録ができ、機動力の高いBlackmagic Designのカメラが最適でした。
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カメラマンの豊納正俊氏は次のようにコメントしている。
豊納氏:Pocket Cinema Camera 4Kは、手持ちのジンバルにセットし、観客席の撮影を行いました。今までの手持ちサイズのカメラで撮影する場合には、必ず外部モニターが必要でしたが、5インチの背面モニターがあるので外部モニターが必要なく、非常にコンパクトなセットアップが実現できます。UIもとてもシンプルなため迷うことなく操作できますね。スモークの演出では、スモークのグラデェーションの階調を綺麗に捉えることができました。
Pocket Cinema Camera 4Kのダイナミックレンジの広さは、本当に素晴らしいです。明部も暗部もしっかりと残っていました。Pocket Cinema Camera 4Kは非常に優れたルックを提供してくれます。
野村氏:URSA Mini Pro 4.6Kの内蔵NDフィルターは本当に活躍しました。ライブでは、演出によって照明が大きく異なるため、NDフィルター無しで撮影を行うことができません。また、今回初めてBlackmagic RAWのフォーマットで収録を行いました。Blackmagic RAWには本当に驚きました!2時間を超える長時間の収録データは、非常に小さなファイルサイズで、データを短時間で読み込むことができ、すぐに編集作業に取りかかれます。従来のRAWと違いBlackmagic RAWは、圧倒的にスピーディーなワークフローを提供してくれるだけでなく、大容量の収録メディアも必要ありません。長時間の撮影かつ多くのカメラを要するライブではBlackmagic RAWが最適ですね。
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今回のライブでは、6台のURSA Mini Pro 4.6Kに、EFマウント、PLマウント、B4マウントのレンズを使用。Pocket Cinema Camera 4KにはアクティブなMFSレンズが装着された。カメラマンの山田真也氏は次のようにコメントしている。
山田氏:URSA Mini Pro 4.6Kは、汎用性が高く、一つのカメラで様々なシチュエーションに対応することができます。URSA Mini Pro 4.6KとPocket Cinema Camera 4Kは、非常に美しいスキントーンを捉えることができ、統一したシネマルックを提供してくれました。2つのカメラの、ダイナミックレンジの広さには本当に驚きです。
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また、山田氏はカラーグレーディングも担当した。
山田氏:カラーグレーディングには、DaVinci Resolve Studioを使用しました。ライブの生々しさやリアリティーを感じるようなルックに仕上げています。ライブの様々な照明状況の中で撮影された素材であっても、RAW素材であれば、グレーディングの際に、多くの色を引き出すことができ、細かな部分まで調整をすることができます。DaVinci ResolveでのBlackmagic RAWのパフォーマンスは、そのほかのRAWフォーマットよりはるかに高速に作業することができるため、非常に扱いやすく、全てのワークフローがスピードアップしました。