Tech crew on the London production of“Network.”
Blackmagic Designの発表によると、トニー賞を受賞したブロードウェイの舞台「Network」で、同社の製品が使用されたという。
ビデオデザイナー/シネマトグラファーのタル・ヤーデン氏は、Micro Studio Camera 4K、Studio Camera 4K、Video Assist 4Kモニター/レコーダー、ATEM 2 M/E Production Studio 4K、ATEM 1 M/E Advanced Panelをステージ上や舞台裏で使用して、パフォーマンスの撮影やライブスイッチングを行い、マルチメディアを駆使した舞台を観客に届けた。
Tech crew on the London production of“Network.”
トニー賞、ローレンス・オリヴィエ賞の受賞歴を持つイヴォ・ヴァン・ホーヴェ氏が演出した「Network」は、パディ・チャイエフスキー氏によるアカデミー賞受賞作品をリー・ホール氏が翻案。ブライアン・クランストン氏演じるニュースキャスター、ハワード・ビールの狂気に満ちたスクリーン上の人生を追う。
Tech crew on the London production of“Network.”
舞台のセットはテレビ局内部に見立てられており、出演者やスタッフは、ステージ上や舞台裏の映像機材を駆使してスタジオに電力を供給し、ステージ上のスクリーンにコンテンツを送信した。
Tech crew on the London production of“Network.”
これらの機材には、Video Assist 4Kやワイヤレス・トランスミッターと共にハンドヘルドのリグに組み込まれたMicro Studio Camera 4K、三脚にマウントしてテレプロンプターを備えたStudio Camera 4Kが含まれる。Studio Camera 4Kは、ニュース編集部のシーンでクランストン氏を撮影するのに使用された。
Tech crew on the London production of“Network.”
ビデオデザイナー/シネマトグラファーのタル・ヤーデン氏は次のようにコメントしている。
Micro Studio Camera 4Kは、常に稼働しており、このショーのメインカメラとして活躍しました。セットの周囲を動き周り、ステージ上の複雑な流れのアクションを捉える、スムーズな長尺ステディカムショットをいくつも撮影しました。そして最も重要なのは、舞台の山場であるブライアンの狂気に満ちた独白シーンで、彼はステージ上を歩き回り他の登場人物たちと接触するのですが、その様子もキャプチャしたことです。
Tech crew on the London production of“Network.”
劇場の外で撮影したシーンもあった。タチアナ・マスラニーとトニー・ゴールドウィンが街中で出会い、路地を通って楽屋口から劇場へと入り、舞台に姿を表すまでのシーンもMicro Studio Camera 4Kで撮影された。それぞれのパフォーマンスの最中、すべてのシーンはライブ撮影され、劇場内の観客に向けて放送された。
Micro Studio Camera 4Kを使うことに決めた理由は、ハンドヘルドで動き回り、ステージ上ではジンバルを使いたかったからです。Micro Studio Camera 4Kはサイズの面でも機能の面でも柔軟性に優れ、屋外から劇場に入るシーンの撮影が可能だっただけでなく、ステージ上での撮影にも威力を発揮しました。何より、Blackmagic Designのカメラには、シネマライクな雰囲気があり、それが私を魅了したのです。私のバックグラウンドは映画制作ですからね。
カメラマンたちは全員、カメラを扱った経験を持つ俳優であった。彼らは俳優労働組合を通じてこの作品に参加している。
彼らは、いわゆる映像エンジニアやカメラマンではありません。カメラ操作のトレーニングを受けた俳優です。彼らもこの舞台の中で台詞のある役を演じています。そのような事情もあり、シンプルなカメラを探していたんです。操作が簡単で、余分な機能が一切付いてないカメラです。Blackmagic Designのカメラはこのニーズに一致しました。そして低価格なため、予算内に収まったんです。
Tech crew on the London production of“Network.”
俳優がカメラマンとしての役割を担う一方、「Network」のスタッフ数名も、ニュース編集室セットの一部として舞台に上がったという。
ATEM 2 M/E Production Studio 4Kは、ステージの下のラックに設置されていましたが、ATEM 1 M/E Advanced Panelはステージ上に設置されており、そこで実際のオペレーターが操作していました。ステージ上のATEMオペレーターは、カメラのモニタリングだけでなく、ATEMの操作が書き込まれた台本を追って、マトリックスルーターでプリセットを呼び出し、ステージ上の複数のスクリーンにカメラフィードを送信しました。作品の一部として組まれたセット内の様々なモニターを使用するにあたり、ATEのマルチビューは、非常に便利でしたね。