Blackmagic Designの発表によると、チリの制作会社AGTVが、Canal 13で放送中のテレビ番組「Amor a la Catalán」の制作に、6台のURSA Broadcastを含むBlackmagic Designのみで構成されるワークフローを導入しているという。同局は、チリで2番目に古いテレビ局。

「Amor a la Catalán」は、ディレクター/プロデューサーのビセンテ・サバティーニ氏と、テレノベラのプロデューサー/AGTVのオーナーであるパブロ・アビラ氏によるラブコメシリーズ。今夏放送が開始された同作は、第2シーズンの撮影がすでに始まっている。物語は、パン店の経営者であるフェルナンドが、過去30年以上に渡って家族に隠し続けてきた秘密を中心に展開する、というもの。

予算内に収めながら、制作価値を高めるため、AGTVはURSA Broadcastカメラを中心とする、Blackmagic Designのワークフローを導入することに決めたという。AGTVのオペレーション担当マネージャーであるセサール・ノランブエナ氏は次のようにコメントしている。

Canal 13がBlackmagic Design製品を「Runaways」に使用したのを見て、同等の品質を得るために同じワークフローを用いることにしました。

本作には、URSA Broadcastを2つのユニットに分けて撮影を行いました。ユニット1では、スタジオのメインカメラとして3台、ユニット2では主に屋外のシーン用に2台のカメラを使用しました。残りのもう1台は、予備のカメラとして機能しました。

スタジオで3台のカメラを同時に使用することで、多くのケースで同氏のチームはシーンを1テイクで撮影できたため、異なるアングルや俳優のリアクションをキャプチャするために、撮影を繰り返す必要がなくなったという。ユニット2のカメラはロケ撮影用にセットアップされた。カメラのバッテリーは常に充電され、屋外での撮影が必要になったら、すぐにスタッフが使用できる状態に準備されていた。

制作の効率を最大限に高めるため、ATEM Camera Control Panelがカラーバランスやシャッタースピードなどのモニタリングおよび調整に使用された。これにより、スタッフは撮影中に他の要素に集中することができたという。

撮影は10時間にも及ぶことがあるのですが、URSA Broadcastは一度も問題を起こすことはありませんでした。非常に信頼性が高いカメラですね。スタッフもすぐに使い方を学び、長時間の撮影において効果的に使用することができました。スタッフの多くが、通常の放送カメラを使い慣れているのですが、URSA Broadcastは従来型の放送コントロールにシネマ機能を搭載した、言わば2つの異なるタイプのカメラが1つになったカメラだと分かり、簡単に操作できました。

URSA Broadcastは4K撮影に対応しており、リッチなカラーとクリアなイメージが得られ、既存のレンズを使用でき、また多数のコーデックをサポートしている点が特に気に入っていると、ノランブエナ氏は語る。

AGTVは、ATEM Television Studio Pro HDおよびATEM Production Studio 4Kライブプロダクションスイッチャー、両方のユニットのカメラの追加的な収録用としてHyperDeck Studio Miniレコーダー、SmartScope Duo 4Kモニター、ATEM Talkback Converter 4Kも導入した。ATEM Talkback Converter 4Kを使用することで、カメラマンは撮影中にURSA Broadcastから目を離すことなく、ディレクターと通信できたため、アクションを確実に捉えることができたという。

本作でBlackmagic Design製品を使用することは、本当に良い経験となっています。ワークフローにシームレスに統合し、品質も極めて優れていますね。「Amor a la Catalán」の第2シーズンをとても楽しみにしています。Blackmagic Design製品は信頼が置けるので、素晴らしい制作になるはずです。