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解像感とクラシカルな映像表現を両立したClassic Prime Line登場
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ガラスケースの手前側がClassic Prime Lineの展示。High Speed Prime Lineと同じ合計10本のラインナップを予定している
目玉展示は、高解像感とクラシックな表現を両立させたClassic Prime Lineだ。近年のレンズは、コーティングがしっかりしており、解像感が高くてフレアが出にくくなっている。その一方、収差がでやすいオールドレンズも流行っている。そこでシグマは、IBC 2019で最新設計の光学技術をもった解像感の高いレンズでありながら、コーティングをなくすことによって収差を出やすくすくしたClassic Prime Lineを発表。そのClassic Prime Lineが展示されていた。
Classic Prime Lineは、中のレンズすべてのコーティングをなくしたわけではなく、「このレンズの場合は2面目の前玉だけコーティングをなくす」「3枚目はあえてコーティングは残す」など、一個一個のレンズや焦点距離ごとにシミュレーションを行い、コーティングの有無を決めているという。
Classic Prime Lineは、14mmから135mmまでの10本ラインナップ。2019年末から発売予定。ただし、量産ができなく数も限られているため、これから注文した場合の納期は半年~1年後の納期になる可能性があるとのことだ。
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ブースではClassic Prime Lineの40mmの試作機を展示。Classic Prime Lineはノンコートレンズになるため、透過する光が落ちる。オリジナルのシネレンズがT1.5だったものはT2.5になり、T2だったものはT3.2になる
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Classic Prime Lineの画面に光を入れてみたところ。フレアが入りやすくなり、光が広がりやすくなっている感じだ
SIGMA fpを映像制作現場向けのCINE STYLE
SIGMA fpの展示も大注目を浴びていた。イメージセンサーは、35mmフルサイズで、有効2,460万画素ベイヤーセンサーを搭載。112.6×69.9×45.3mmの手のひらサイズ、質量は370gと軽量で、静止画と動画をシームレスに切り替えることが可能。そして12bit CinemaDNGフォーマットの外部記録に対応。専用ケージなどを使うことにより、本格的なシネマカメラとしてのシステムを組むことできるのは魅力だ。
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SIGMA fpにミニフォローフォーカスや専用ゲージを搭載したCINE STYLEで展示
ブースでは、SIGMA fpを映像制作現場での活用を想定したCINE STYLEや、ジンバルとの組み合わせなどさまざまな形での用途に応じたfpの展示が行われた。
ちなみにCINE STYLE専用ケージは自社開発品で、発売予定はないという。ただし、シグマWebサイトではSIGMA fpの外観3Dデータを公開中で、今後サードパーティメーカーからさまざまなアクセサリーが登場予定。リグメーカーもSIGMA fpに対応した専用ケージを発表している。
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パソコンとUSB接続をするだけで、Webカメラと同様に使用可能。フルサイズカメラでライブストリーミングを提供するSTREAMING STYLE
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様々なフィールドと用途に合わせた撮影システムの構築が可能なFIELD STYLE
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手持ちのジンバルによる映像撮影スタイルのGIMBAL STYLE
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