ライカカメラ社は、同社のレンジファインダー式カメラシステム「ライカMシステム」の「ライカM10-P」の特別限定モデルとして、「ライカM10–P“White”」および「ライカM10-P“Ghost” Edition for HODINKEE」を2020年1月に発売する。価格は未定。なお、両モデルとも、今回のセット内容に含まれるカメラ本体とレンズのデザイン以外の仕様と性能は、通常モデルと変わりがないという。
「ライカM10–P“White”」
「ライカM10-P“White”」は、ライカ M10-Pにホワイトを基調としたカラーリングを採用した特別限定モデル。2009年に登場した「ライカ M8 ホワイト」からインスピレーションを得ているという。トップカバーとベースプレートにホワイトペイント仕上げを施すとともに、レザー外装にはホワイトの本革を使用。ボタンやダイヤルなどの操作部のカラーはシルバーだが、それらに刻まれている文字や数字や矢印のカラーにはホワイトを採用し、細部に至るまでカラーリングに統一感を持たせているという。
同特別限定モデルは、レンズ「ライカ ズミルックス M f1.4/50mm ASPH.」のシルバークロームがセットになっており、レンズに刻まれたF値などの数字のカラーにも、カメラ本体のカラーと同様にホワイトを採用。また、ホワイトの本革キャリングストラップ(エンボス加工したライカのロゴ付き)とレザー製のレンズケースも付属している。販売数は世界限定350セットで、1台ごとに固有のシリアルナンバーが刻印されている。
「ライカM10-P“Ghost” Edition for HODINKEE」
オンラインライフスタイルメディア「HODINKEE」とのコラボレーションによる特別限定モデル「ライカ M10-P“Ghost” Edition for HODINKEE」は、HODINKEEの創業者兼CEOであるベンジャミン・クライマー氏が所有するヴィンテージウォッチの退色したベゼルからインスピレーションを得たデザインが特長。経年変化によって美しく色褪せた(ghosted)腕時計のベゼルをイメージしたカラーリングを採用し、ベゼルの使い込んだ風合いも表現したビジュアルと質感を表現している。レンズ「ライカ ズミルックスM f1.4/35mm ASPH.」とのセットで、販売数は世界限定250セット。
今回のコラボレーションについて、クライマー氏は次のようにコメントしている。
長きにわたって愛用できる製品が、エイジングによって風合いを増していく。私はそのことに魅力を感じているのですが、「ライカM10-P“Ghost” Edition for HODINKEE」はそれを見事に表現したカメラです。それと同時に、私の日常生活の一部となっていて、とてもリスペクトしているブランドであるライカとのコラボレーションによって生まれたカメラでもあります。
今回の特別限定モデルは、私が初めて購入したヴィンテージ ダイバーズウォッチからインスピレーションを得ています。そのスティール製の時計は本来、深みのあるブラックの文字盤とベゼル、そして明るいホワイトで夜光のインデックスを持っていたのです。それが、経年変化によって、文字盤とベゼルはグレーに退色し、インデックスはクリームに変色したわけです。その色褪せた(ghosted)ダイバーズウォッチは、充実した人生を送ることで生まれる、とても美しく魅力的にエイジングが進んだ製品の良い例だといえるでしょう。
外観デザインは、ライカらしいミニマルさを追求し、本体正面に「Leica」の赤いロゴを配していない。カラーリングでは、マットなグレーを基調に、アクセントとしてホワイトとシルバーを採用。カメラ本体のトップカバーとベースプレート、そしてレンズにはマットなグレーペイント仕上げを、カメラ本体とレンズに刻まれている文字や数字にはホワイトペイントを施している。レザー外装にはグレーの牛革を使用。落ち着いた色調を取り入れることで、インスピレーションの源となった色褪せた(ghosted)風合いを表現すると同時に、ひときわ魅力を放つ洗練された印象を持たせているという。