ソニービジネスソリューション株式会社は、HDR対応の業務用4K液晶モニター「PVM-X2400」(24型)および「PVM-X1800」(18型)を2020年7月上旬に発売する。希望小売価格はPVM-X2400が税別1,400,000円、PVM-X1800が税別1,150,000円。
同社のマスターモニター「BVM-HX310」と同一色域を持つ広色域パネルを用い、忠実に色を再現
PVM-X2400/X1800は、同社が業務用モニター開発で長年培った映像評価の基準となる画質と、高い信頼性を結集させた技術「TRIMASTER」を採用したピクチャーモニター。マスターモニターと同一色域の液晶パネルを用いることで、映像制作ワークフローにおける一貫した色再現が可能だとしている。また、全白時1,000cd/m2を実現するほか、HDR制作に適したさまざまな機能を搭載。さらに、小型でポータブルなデザインに12G-SDI入出力やHDMIのインターフェースを備えている。
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HDR/SDR制作をサポートするさまざまな機能として、シーンに応じて動的にコントラストを変動させる、新開発のバックライト駆動システム「ダイナミックコントラストドライブ」を搭載。明るいシーンと暗いシーンが混在するコンテンツで、各シーンの明部から暗部の全体のコントラストのバランスを確認する用途に使用できる。例えば、白く輝度が高い映像では最大輝度を生かした表示ができる一方、暗く影の多い映像では輝度を抑えて暗部の再現性を優先するなど、動的にコントラストを広げて表示する。
ブラックディテールHigh/Mid/Low
低輝度領域の再現を重視したブラックディテール表示機能により、バックライトの輝度を三段階で下げることで低輝度領域の正しい色と階調を再現。月明かりや暗闇など、全体の輝度が低い映像において、画面全体を一定の輝度に抑えながら、信号レベルを調整し、低輝度領域の色と階調を忠実に再現するとしている。モニターのダイナミックレンジを上回る高輝度領域は、クリップもしくはゼブラパターンで表示する。
波形モニター(WFM)は、HDR/SDRの各種EOTF(Electro-Optical Transfer Function)に対応した輝度レベルに加え、RGB/YCbCrパレード表示にも対応。さらに、入力信号レベルに加え、表示輝度のスケールにも対応し、EOTF設定に合わせて自動で選択される。ベクトルスコープやオーディオレベルメーターとの同時表示も可能。
Quad Viewモードでオリジナル映像と3種類のLUT適用比較
モニターを4分割して表示できるQuad Viewモードを選択すれば、4種類までの映像を一度に確認可能。HD×4の非同期信号入力に対応し、4画面に異なるEOTF、色域、伝送マトリクス、ユーザー3D LUT、色温度などを個別に設定できることで、4台のHDモニターとしても使用できる。ユーザー3D LUTは、33格子点と17格子点の.cube形式に対応し、USBメモリーから本体に直接読み込むことができる。また、SDIだけでなく、HDMI接続時にも適用可能。カメラ4台のモニタリング、HDRとSDR比較、映画・放送・パッケージの比較など、活用の場を広げるとしている。
ユーザーインターフェースとメニュー表示を刷新し、小型で使い易いサイズとデザインとなった。AC電源に加えて24V DC駆動にも対応。18型は、19インチラックマウントに収まる対角18.4インチの画面サイズにすることで、オプション品のラックマウントアダプターにより縦7ユニット(7U)に収まり、スペースが限られる中継車での機動性を実現している。