(左)「HC-X2000」、(右)「HC-X1500」
パナソニック株式会社は、4K60p 10bit撮影に対応したデジタル4Kビデオカメラとして、着脱可能なハンドルユニットを同梱し、3G-SDI出力に対応した「HC-X2000」、別売ハンドルユニット対応「HC-X1500」の2機種を2020年3月19日に発売する。ともに希望小売価格はオープン。市場想定価格はHC-X2000が税別26万5,000円前後、HC-X1500が税別20万円前後。
HC-X2000/X1500ともに4K60p記録に対応。HEVCコーデックに対応した10bit 200 Mbpsのビットレート記録や、4K30p 4:2:2 10bit、FHDでのALL-Intra記録などの動画記録形式を採用している。
描写に優れた新エンジンを搭載し、画質性能が向上。新たに16軸独立色補正機能に対応し、同一光源で複数カメラによる撮影での細かな色合わせが可能だとしている。輪郭補正の強弱を調整するマスターディテールや人物の肌をきれいに処理するスキンディテールなどの機能も搭載。また、8種類のモードからガンマ選択も可能で、記録する動画の画質調整をシーンファイルで行うこともできる。その他にも、ゴースト/フレアを抑止し、高い解像感を実現するライカディコマーレンズを搭載している。
広角25mm(35 mm判換算)から望遠600mm(35 mm判換算)までの光学24倍ズームが可能。光学24倍からさらにズームしたい場合は、高解像度を保ったまま最大32倍(4K時)のiズームで被写体にぐっと寄った撮影も可能。
付属の5,900 mAhバッテリーを使用することで、4K60p記録で約5時間20分(MOV/4K/59.94p/HEVC LongGOP/200M設定時)(HC-X1500)の連続撮影が可能。NDフィルターは、撮影環境に応じて1/4、1/16、1/64の3段階を選択可能。
着脱できるハンドルユニット
即座に着脱可能なハンドルユニット「VW-HU1」(同日発売、市場想定価格:税別4万円前後)は、2チャンネルのXLRオーディオ入力端子と+48 Vファンタム電源を装備しており、外部マイク収録とライン録音に対応。また、照度約70ルクスのLEDライトをハンドル前方に装備し、暗所での撮影をアシストするとしている。調光もダイヤル操作で行える。なお、HC-X1500はハンドルユニットは別売となる。HC-X2000は3G-SDI用のBNC端子も搭載している。
写真はHC-X2000
長時間撮影やバックアップ撮影等に便利な2つのSDカードスロットを搭載。1枚目のSDカードがいっぱいになると、自動的に2枚目のSDカードで記録を継続するリレー記録や、2枚のSDカードに同じ映像を同時記録するサイマル記録、片方のSDカードを常時録画状態にし、もう片方のカードで必要なシーンだけ録画・停止を繰り返して撮影できるバックグラウンド記録(MOV/FHD設定時のみ)を採用している。
1/2.5型の高感度MOSセンサーは、画素サイズの面積を今までの1.7倍に拡大し、より光を集めることで暗い場所での撮影もざらつきを抑えた撮影が可能。また、深い被写界深度で撮影中のピント外れを抑えるとしている。
レンズユニットを微細に駆動させ、フォーカスを素早くコントロールするマイクロドライブ・フォーカスユニットと4KハイプレシジョンAFによりスピード、安定性、追従性に優れたオートフォーカスを実現。新たに顔検出+追尾AE&AFに対応。早く動いている被写体を撮影する場合や、インタビュー中に複数の人物が画面に映り込む場合も、狙った被写体に精度高くフォーカスを追従するという。同時に被写体が最適な明るさになるよう、自動的に露出補正する。
上下左右のブレや回転ブレや水平ブレなどさまざまな手ブレをリアルタイムに検知し補正する5軸ハイブリッド手ブレ補正に対応。なめらかな手ブレ補正を実現するボールO.I.S.機構を搭載し、手持ち撮影やズーム時の手ブレを効果的に抑制するとしている。また固定撮影やパン・チルト撮影に対応する手ブレモードを搭載しており、三脚撮影時でも効果的に補正を行う。
フォーカスリングとズーム・アイリス等が調整できるリアリングの計2つのマニュアルリングを装備。前後リングの大きさを変えているので細かな操作も可能。また、リングとは別にダイヤルを搭載することで、細かいモードメニューに入らずにさまざまな撮影設定を変更可能。
約276万ドットの3.5型タッチパネルモニターは、静電容量方式のためスムーズな操作で晴天時でも鮮明なライブビューと高い視認性を実現。また、約156万ドット相当の高精細LCDを採用した0.24型のチルト式ビューファインダーとモニターは同時表示が可能。
その他にも、RTMP(Real Time Messaging Protocol)をサポートしており、FacebookやYouTube Liveなどのストリーミングサービスへダイレクト接続できるライブストリーミング機能を搭載している(対応プロトコル:RTSP/RTP/RTMP/RTMPS)。