EIZO株式会社は、映像制作用のHDR表示に対応した27型・4K UHD(3840×2160)解像度のカラーマネージメント液晶モニター「ColorEdge CS2740-X」(以下:CS2740-X)を2020年4月23日に発売する。希望小売価格はオープン、EIZOダイレクト販売価格は税込291,500円。

CS2740-Xは、フォトやデザインなどのクリエイティブワーク向けに2019年10月から販売している「ColorEdge CS2740」(以下:CS2740)の派生機種。CS2740-Xでは新たに、映像制作用のHDR表示に対応。映画や放送の国際規格に準じるカラーモードを標準搭載。

放送向けの「Hybrid Log Gamma方式」と、配信・映画制作向けの「PQ方式」、両方のHDR入出力特性に合った表示が可能。Hybrid Log Gamma方式は、HDRの国際標準規格であるITU-R BT.2100に、PQ方式はITU-R BT.2100およびSMPTE ST2084に準拠。

デジタルシネマ規格である「DCI-P3」や、4K/8K放送の色基準となる「BT.2020」など、国際規格で定められた色域とガンマを再現する映像制作向けカラーモードを標準搭載。カラーモードは、モニターの前面ボタンから簡単に切替えでき、制作者は、制作プロジェクトに合わせた色管理を手間なく行えるとしている。

また、USB Type-C、DisplayPort、HDMIの3系統の入力端子を装備しており、CS2740-Xでは、映像制作市場で使用頻度の高いHDMIケーブルも付属している。

その他の性能はCS2740を踏襲しており、短時間で高精度なキャリブレーションを行える専用ソフトウェア「ColorNavigator 7」に対応。前述のカラーモードの再調整の他、調整目標を設定してキャリブレーションができ、正確な色を常に安定して表示できる環境を提供するという。入力端子はUSB Type-C端子を搭載。ケーブル1本で映像信号・USB信号の伝送、さらにPCへの60W給電も行える。また、広色域表示に対応し、工場での個別調整による滑らかな階調表現、ムラを抑えた均一な表示を実現している。