Blackmagic Designの発表によると、ロンドンのクリエイティブスタジオであるElectric Light Studiosが、シガーラとジェイムス・アーサーのミュージックビデオ「Lasting Lover(Acoustic)」をBlackmagic URSA Mini Pro 4.6K G2で作成したという。同作は、リリース以来YouTubeで200万回以上再生されている。
オリジナルの楽曲とビデオからトーンを変えるために、ロンドンのRivoli Ballroomで撮影され、ジェイムス・アーサーがボーカルとギター、シガーラがピアノを演奏し、弦楽合奏団がバックを務めた。ビデオディレクターのアンディー・モーガン氏は次のようにコメントしている。
今回「Lasting Lover」のアコースティック版を制作するにあたって、屋外で撮影され、ネオンを多用したオリジナルのプロモーションビデオのエネルギッシュな雰囲気と対照を成す、オープンで暖かい屋内の空気感を作り出したいと考えていました。出演者の楽才、詞と曲、パフォーマンスに焦点を当て、フィルターを通すことなく、才能をありのまま伝えることにしました。
スタイルの面では、パーティーが終わった後に、シガーラとジェイムスが内輪で演奏しているような感覚を生み出したいと考えていました。これは、撮影場所の飾り付けと物悲しい詞である楽曲自体を引き立てることで、さらに強調しました。
適切なカメラを選択し、セットアップすることも極めて重要だったと同氏は語る。
今回の撮影にはBlackmagic URSA Mini Pro G2を使用することに決めました。私たちが求める美しいシネマライクな映像が得られることが選んだ理由です。ジンバルよりも安定感があり、動き続ける映像を求めていたので、Moviolaのドリーにカメラを載せて撮影しました。
Blackmagic RAWの3:1の固定ビットレートを撮影に使用しました。妥当なデータレートでグレーディングのオプションが多数得られるため、このコーデックを大変気に入っています。最も圧縮率を低くしても、ファイルサイズが大きくなり過ぎることはありません。
以前に私が監督したシガーラのアコースティック「We Got Love」の撮影で、同じセットアップを使用しました。「We Got Love」では、自然光による強めのハイライトで撮影しましたが、本作ではシャドウに注意する必要がありました。いずれのケースでも、カメラは良く持ち堪えてくれました。
One Stop FilmsのAPL(Rehoused Lomo)アナモフィックレンズが撮影に使用された。ロケ地の雰囲気にマッチするソフトなビンテージなルックが本作には採用された。また、ロケ地および出演者の数を考慮してワイドスクリーンのアスペクトレシオで撮影された。
撮影終了後のグレーディングにおいて、使用したアナモフィックレンズの関係で、フッテージに一貫性がないことに同氏とスタッフは気づいたという。しかし、これはビンテージレンズでは予測されていたことであった。
ワイド35mmで撮影したショットで黄色の色被りがわずかに生じていたため、最も多くの作業時間を費やしました。それを解決した後は、暖かみのある美しいスキントーンを得ることに集中し、ロケ地のカラーを上手く引き出すことに焦点を当てて作業を行いました。これを実現する最善の方法は、ワイドショットで必要なカラーを作り上げ、他のサイズのショットをワイドショットにマッチさせる手法でした。