株式会社朋栄は、SMPTE ST 2110のIP方式に対応したIPマルチビューワー「MV-1640IP」を2021年3月に発売した。希望小売価格は税別280万円。
MV-1640IPは、1RUの筐体にSPF28モジュールスロットを搭載し、10GbE、25GbEの両IP環境にて使用することができるマルチビューワー。入力する映像のIP方式はSMPTE ST 2110-10/20/30/40に対応しており、SMPTE ST 2022-7リダンダント環境にも対応する。非圧縮映像で、HD最大16ストリームの入力が可能。ストリームの切り替えには、NMOS IS-05を使用している。
MV-1640の出力端子には、12G/3G/HD-SDI出力1系統、3G/HD-SDI出力3系統、HDMI出力1系統を搭載している。3G/HD-SDI出力によるHD4系統または12G-SDIによる4K UHD 1系統の出力が可能。3G/HD-SDIでHD出力時は、いずれかの出力系統をHDMIでも出力することができる。4K UHD出力時は、12G-SDIまたはHDMIのいずれかで4Kモニターに出力する。モニター内のウィンドウは合計25個まで対応しており、HDから4Kへのアップリサイズ、4Kから2Kへのダウンリサイズ機能も搭載している。
また、タリー表示/タイトル表示/タイムコード表示、30時間制時刻表示/タイマー表示/インフォメーションディスプレイ表示、ロゴ表示も可能。ベースバンド環境のMVシリーズの操作性を活かしながら、IP環境でのマルチビューワー運用ができる。SNMP機能も標準搭載しており、ネットワーク経由での監視、制御に対応する。
MV-1640IPは、SDI入力オプション、インターフェースオプションにより、機能を拡張することが可能。SDI入力オプション「MV-1640SDI」は、3G/HD/SD-SDI 16系統の入力端子を持ち、本体のIP入力に加えSDI素材を扱うことにも対応させる。入力したSDI素材は、IP入力素材と混在させて表示することが可能で、複数台のMV-1640IP本体のカスケード接続にも対応。HD16ストリームを超えるIP入力を扱うことができる。
インターフェースオプション「MV-1640IF」を追加することで、MV-1640IPにGPI入出力、LTC入力、リファレンス入力の各機能を追加し、IP/SDIが混在した環境や、各種システムと連携させたマルチビューワーの利用が可能になるとしている。