ATV株式会社は、コンパクトな4Kスイッチャー「A-PRO-1」の機能を向上させた「A-PRO-1 Ver.2」を2021年4月1日に発売する。希望小売価格は税込140,800円。
既存ユーザーには、一部機能の無償バージョンアップを予定しており、ハイフレーム対応のみハードウェアの有償バージョンアップで対応する。また、A-PRO-1を1ヶ月間無料で試すことができる「A-PRO1 Ver.2トライアルキャンペーン」を4月1日から実施予定。
A-PRO-1 Ver.2は、2系統の4K/60P HDMI映像・音声信号が処理可能なコンパクトAVミキサー。各種コンバータで培った技術をベースに、SUB入力された信号をMain側の信号フォーマットに自動的にコンバートし、ユーザーは映像の解像度やフレームレートの違いを意識することなく、2つの映像信号の合成や切り換えが行えるという。
入力・出力ともに、メインとサブの2系統を備えており、HDMI2.0に対応し、最大3840×2160/60Pまでの入力が可能。HDCP2.2に準拠し、許諾を受けた著作権保護コンテンツも扱うことができる。内部に映像ミキサーを備えており、ミックスやワイプといった映像転換に対応する。キーヤーは、ルミナンスキーおよびクロマキーで、スーパーインポーズや実写映像の合成も可能。PinPも備えており、2画面合成も行うことができる。
内部は4K 8bit/4:4:4もしくは4K 12bit/4:2:2で処理する。HDソースは4Kにアップコンバートし、出力はHDへのダウンコンバートが可能。HD出力では、プログレッシブからインターレースへのP/Iコンバータとしても利用することができる。
MainのHDMI端子に入力された映像は、1msec以下の低遅延で2系統出力する。音声との同期が重要となる音楽ライブ映像や、遅延が許されないeスポーツ等の映像を映像配信とプレイヤーへのモニターに分配するといった用途にも最適だとしている。入力の映像信号は、自動的にシステムのフレームレートに変換される。パソコンからの60P出力や、50P/25P/24Pフレームレートにも対応可能。
HDMI入力からのキャプチャ、もしくはLAN経由の転送で、静止画を4枚まで本体に格納できる。静止画は映像ソースとして利用できるだけでなく、テロップやウォーターマークなどキーソースとしても利用可能。フロントパネルでのシンプルなオペレーションや、USB接続したPCアプリケーションから、またLAN経由ではTELNETコマンドを使ってコントロールが可能。
Mainの信号が途絶えた際に、自動でSub入力や静止画に切り換える。加えてSNMP TRAPによる障害報告の発報、TELNET/FTPによる信号切り替えや障害画像の取り込みにも対応する。複数台のA-PRO-1をネットワーク接続することで、各種操作を連動させることができるため、HDMI4本による8K映像切換や、マルチディスプレイによるデジタルサイネージの映像演出にも利用可能。A-PRO-1 Ver.2で追加になる機能は以下の通り。
(以下、プレスリリースより引用)
- ROI(Region of Interest)切り出しに対応
4Kカメラ1台でのオペレーションでも、4K入力映像や本体静止画の一部分を切り出し、拡大してミックス出力が可能。切り出し領域はパン、チルト、ズーム動作が可能で、切り出しは2系統独立で動作します。 - マルチフォーマット入力に対応
従来の映像フォーマットに加え、720p/480p/576p、さらに主要なPC解像度にも対応しました。 - HDサイズでのハイフレームレート処理に対応
eスポーツなどで最適な、1080/100p/120p/200p/240pの入出力に対応します。 - トランジションの追加
PinPのトランジションに拡大、縮小動作を追加しました。 - フリーラン動作の追加
従来のMain入力にGenlockする動作の他に、フリーラン動作機能を追加しました。
※すでにA-PRO-1 Ver.1をお持ちの方は、ハイフレームレート対応のハードウェアアップデート(有償)が必要です。