Hollyland社は、8チャンネルのベルトパック同時通信に加え、複数の追加機器をカスケード接続できる新世代の1.9GHzフルデュプレックス・プロフェッショナル・ワイヤレスインカムシステム「Solidcom M1」を発売する。希望小売価格価格は税込836,000円。

Solidcom M1は、ベースステーションにパネルアンテナを内蔵しており、このパネルアンテナだけで、ベースステーションHollyland logoの前方1300フィート(400m)、後方160フィート(50m)までの範囲をカバーする。また、付属の2本のFRPアンテナを取り付けることで半径約985フィート(300m)の範囲で360°の通信を行うことができ、スポーツイベントや展示会などの大規模な会場に最適だとしている。

Hollyland社独自のノイズキャンセリングアルゴリズム、16KHzの高速サンプリングレート、プロ用ダイナミックマイク、200Hz~7KHzの超広帯域周波数レスポンスにより、バックグラウンドノイズに邪魔されても、クリアなブロードキャストレベルの音声を提供するとしている。付属のLEMOヘッドセットにはサイドトーン機能が搭載されており、ユーザーの疲労を軽減し、音声の明瞭度を大幅に向上する。

※サイドトーン機能:自分の声が自分の装着するヘッドセットから聞こえる機能

Solidcom M1では、照明スタッフ、カメラクルー、PAなどのチームメンバーのグループを直感的に設定可能。グループ内の各ベルトパックの番号を選択するだけだ。ベースステーション、Hollylandアプリ、またはPCと接続しステーションのIPアドレスをweb専用ページで入力し、最大3つのグループを数秒で作成、管理することができる。

ベースステーションは、標準的なネットワークケーブルまたはXLRケーブルで接続するだけで、もっとも一般的な既存の他社製インカムシステムを含む複数のオーディオ機器をカスケード接続可能。インターフェースは、2W XLR、4W RJ45、POE/LAN(Power Over Ethernet)電源、カスケードインターフェースの4種類のコネクタが用意されている。

標準のSolidcom M1には8つのベルトパックが付属しているが、小規模イベント用に4つのベルトパック付属のパッケージも用意されている。カスケード接続された2台のM1セットで、3グループ16人の同時グループ通話が可能。328フィート(100m)の標準LANケーブルでカスケード接続することで、M1はほとんどのイベントで利用可能だとしている。

ベルトパックは、頑丈でありながら軽量で持ちやすく、着脱式の外部アンテナで耐久性を高め、HD液晶スクリーンではステータスを一目で確認できるようになっている。ベルトパック前面の3つの機能ボタンは、人間工学に基づいて設計されており、暗い現場でも誤クリックを防げるよう、形状が異なるデザインを採用。

Solidcom M1の各セットには、マイクブームの上げ下げでマイクのオン/オフをコントロールできるLEMO端子ヘッドセットが含まれる。ベルトパックの標準3.5mmソケットは、他社製ヘッドセットにも対応している。

各ベルトパックは、取り外し可能なリチウムイオン電池を使用。1つのベルトパックに2個のバッテリーが付属する。電池は2.5時間で充電可能。各電池は6時間のランタイムを提供し、長時間の動作を保証するとしている。同様に、ベースステーションにはデュアルNP-Fバッテリープレートに加えてPOE給電ポートがあり、継続的で途切れることのない電力供給が可能だ。